「モノの本質を極め、オシャレを身にまとったル・クルーゼの鍋」:定番のヒミツ第12回
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同誌に連載中のコラム「定番のヒミツ」第12回が掲載されています。
今回は「鍋」です。
鍋も、「煮炊きができれば皆同じ」と、思われがちな商品ですね。
が、しかし、そうではないのです。
定番ともなれば、鍋から学ぶものも多いのですよ・・・。
以下、記事転載。
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「ココット料理」は最近レストランでも鍋ごと出すスタイルが定着してきていて、そこで度々目にするのが「ル・クルーゼ」。素朴でありながら鍋の質感の高さがスパイスとなって、より一層料理が美味しそうに見える。また、厚い鍋だから、料理も冷めない。そしてこの鍋は「一度使うとそれなしでは料理ができなくなる」と一流シェフから家庭の主婦までが口を揃える。
昨今、鍋などホームセンターに行けば千円もせずに買える。しかし、この鍋の価格は3万円前後。もう一つの特徴はその重さ。3~4キログラムという超重量級だ。間違って落ちてきたらと、キッチンのシンク上の棚などには収納できない。料理の際の取り回しも力仕事と化す。なのに、この鍋は別格の扱いで売れ続けている。
鍋のもたらす本質的な価値とは何だろうか。「煮炊きして料理が作れること」だ。ただそれだけならば、ホームセンターの千円鍋でも十分役に立つ。ではその「料理を作れる」を「美味しい料理が作れる」とした場合はどうだろう。弘法筆を選ばず、ではない。プロであればしっかり道具にはこだわる。素人であれば、道具に頼るという意識も働くだろう。
たっぷりと鉄を使って鋳造された鍋は嫌が応にも重量が増す。そのぶん、ムラのない熱まわりが実現し、微妙な火加減を要する調理もおいしく仕上げられるという。重量級の鍋ぶたによって料理が吹きこぼれることもなく、ちょっとした圧力鍋のような使い方もできる。美味しい料理を作るために、「煮炊きする」という本質をより高めた結果、重量は増す。しかし、それは本質的な価値を追求するために妥協できない要素なのだ。
美味しい料理を作るための重い鍋、というと無骨な外見が連想されるが、そこにル・クルーゼがもたらすもう一つの価値が存在する。鍋なのに、ナゼか「新色」が定期的に発売されるのだ。2009年春の新色は「アンティークローズ」。「心地よい春を感じる上品なローズ色」だという。「美味しい料理を作る」ことには何ら関係ないが、商品の魅力を高める付随機能として貢献している。
「料理できそう。おしゃれでかわいい。飽きない」。ル・クルーゼはそんなキーワードで数多くの女性の心をつかんで離さない。そして、結婚記念日やホームパーティーなど、ちょっとしたハレの日の料理作りに活躍するのだ。
自らが顧客に提供する本質的な価値とは何なのか。それを見極め、高める。そして、本質とは一見関係がない要素であっても、顧客が魅力的に感じるキラリと光る要素をさらに身につける。鍋だけの話ではない。全てのビジネスに求められることだ。
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