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2008.10.16

レギュレーションは穴の空くほど読み込め!

ちょっと面白く、少しモノゴトの考え方のヒントになるニュースがあったのでご紹介。


<燃費の良さを競うレースで、7000ccの『コルベット』が優勝>
http://wiredvision.jp/news/200810/2008101522.html

「ええ?あり得ないだろ、それ」・・・とリンクをポチッとクリックする。
このタイトル、ネットのニューズにありがちな「釣り」効果バッチリだ。

「コルベット」なる車が、いかにアメリカ的な男臭くもスパルタンで荒々しい車であり、ガソリンを振りまくようにして走る車なのだと知らない人でも「7000cc」という排気量を示す数字を見れば、タイトルの非現実性は容易に想像できるからだ。

しかし、これは「釣り」記事ではない。事実なのだ。

「燃費の良さを競うレース」は「MPG Marathon」。
レースは「ハイパーマイル」、つまり「燃費を向上させる運転の技術」を競い合うものだ。記事に明記されていないが、そのため、車体はノーマルの状態だろう。
ノーマルの状態で、運転技術によって<1ガロンのガソリンでどれだけの距離を走れるか>を競う。
総合優勝は1500ccエンジンを搭載したトヨタの「ヴィッツ」だったという。これは、ある意味、当たり前な気がする。但し、<84.66マイル毎英ガロン(1リットルあたり29.97キロメートル)>という記録であり、それは<トヨタ自動車による推定燃費を31.81%上回る>というから、ドライバーの技量は相当な物だ。

しかし、キモなのはこのレースのレギュレーションだ。
<自動車メーカーの推定燃費からどの程度伸ばせるか>という「燃費向上率部門」というものがある。
コルベットの推定燃費19.2マイル毎英ガロン(1リットルあたり約6.8キロメートル)だということだ。以前、コルベットのオーナーが知人におり、乗らせてもらったことがあるが、恐ろしく燃費が悪い車なのだ。渋滞にはまるって止まっている間にみるみる燃料計のメーターが下がっていくぐらいだ。

しかし、それだけ燃費の悪い車であれば、技量を活かす余地もあるということではないか。
豪華に毎日1500円のランチを食べていた人が、900円以内に40%節約するのと、もともと500円以内に切り詰めていた人が350円に30%節約するのでは絶対に前者の方が楽だ。
そうして、コルベットで実に、メーカーの<推定燃費19.2マイル毎英ガロン(1リットルあたり約6.8キロメートル)を61.26%も上回って>燃費向上率部門で優勝したということだ。

つまり、レギュレーションは穴が空くほどよく読めということ。また、主催者に確認するのも良いだろう。

北京オリンピック前の「スピード社の水着騒動」は記憶に新しいだろう。日本は「異種の素材使用禁止」というレギュレーションを信じて疑わなかった。スピード社はあえてそのギリギリのところで採用し、「金メダル製造水着」を作り上げた。
このコルベットのドライバーがどのように確認をしたのかは記事からはわからないが、運転の技量もさることながら、レギュレーションのうまい解釈が勝負を決めたと言えるだろう。

効率化の余地という意味で言えば、国別の温暖化ガス削減目標もそうだ。
日本はレギュレーションを作る話し合いの段階で失敗をしたのだ。
レギュレーションはそのまま受け入れてしまう習慣が日本は強いように思う。
「7000ccのコルベットでエコドライブ」はそんなことを考えさせてくれた。

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