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2008.10.02

バナナダイエットは効果があるのか?・・・をロジックでちょっと斬ってみる。

「先生、バナナはおやつに入りますか?」と遠足の前に確認してしまう、幼少の頃まだまだバナナが高価であった世代としては、神をも恐れぬ大胆な所行としか思えないのだが事実、店先からバナナの姿が消えて早、数週間経つ。「バナナはどこへ行ったかな」と、童謡の「飛んでったバナナ」の一節を口ずさんでしまいそうだが、歌詞のようにバナナは「おひげ生やした船長さん」の口にではなく、ダイエッターの胃袋に次々と収まっているのだ。

このダイエット方法がどのような過程で流行したのかはわからないが、「おもいッきりテレビ」でもやはり紹介されていたようだ。
<朝、バナナを食べるとメタボを撃退できる!? >
http://www.ntv.co.jp/omoii-tv/teacher/080605.html
薬学博士がバナナを握りしめて、その効用を解説している。・・・確かに効果がありそうだ。そして大流行のポイントは、その手軽さにある。朝、常温の水を飲みながら、バナナを1~2本食べる。それ以外は食べない。昼・夜は普通に食事をしてOK。
バナナはアスリートが競技前や試合中に摂取するように、吸収がよいためエネルギー変換が早い。これは事実だ。また、甘みが食べた時の満足度を高めるし、繊維質が多いため便通がよくなるなどといったイメージが強い。だが、バナナはイモのような食感ではあるがれっきとした果実であり、水分が全体の4分の3を占めている。
一日3度の食事のうち、1回を水分の多い食品と水だけを摂取するのであれば、確かにやせるのも頷ける。

しかし、ブームの広まりと共に成功者と失敗者が出はじめる。その両者を分けるものは何なのかという点から検証するのが良さそうだ。
観察者バイアスというものがある。実験を行い観察している者は、実際には仮説を立て、何らかの結果が出現することを期待する。そのため、期待している要素に注視するあまり、それ以外の要素を見落とすということを起こしがちになる。
「バナナダイエット」にもこの観察者バイアスが働いていないだろうか。

「人はパンのみに生くるにあらず」とは、聖句の本来の意味から乖離して用いられていることの方が多い。「ただ、神の口よりいづるすべての言葉による」と続き、「信仰は食欲にも勝る尊いものである」という言葉として解釈できる。
だがしかし、実際には間違った解釈通り、人間は様々な食べ物を摂取して生きている。もちろん、バナナだけではない。さらに、バナナダイエットという一種の戒律の緩いところは、「昼食、夕食は普通に食べてOK」なのだ。いろいろなものを食べる。その食べる内容が問題なのだ。
成功した人は、「せっかく、朝をバナナだけで我慢したのだから」と、それ以外の食事も控えめにしていなかっただろうか。また、「おもいッきりテレビ」で博士が<食事に頼るだけでなく、適度に歩くなど運動を取り入れると良い>としているが、今まで運動をしていなかった人が、運動をしたらどうなるか。

「インフルエンザの予防接種を受けている人は風邪をひきにくい」という通説がある。しかし、当然のことながらインフルエンザのワクチンは普通の風邪に効果はない。にもかかわらず、差異があるとしたら、「予防接種を受ける人は健康意識が高く、うがい、手洗い、マスク着用などを行っているから風邪の罹患率が低い」という結果だろうから、観察事項にバイアスがかかっている結果の通説であると言える。
バナナダイエットも同じことが言えるのではないか。

では、失敗した人はどうか。そのまるで逆だ。「朝食をバナナだけで済ませたから→やせる→その他の食事はOK」。その他の食事で、朝食のひもじさを補ってしまえばアウトなのは自明の理。にも関わらず、「バナナダイエットをしたのに失敗した→効果がない」となる。観察者バイアスの「期待している要素に注視するあまり、それ以外の要素を見落とす」という現象そのものだ。

今までにも「○○ダイエット」と、「○○」を食べてやせる手法は数多く紹介されてきた。ココアや納豆などなど。その度に成功者と失敗者が出て、真偽の程が論議される。多くの場合、「栄養学的に言うと大きな効果は期待できない」などというオチがついたりする。
今回のバナナがどのような結果になるかはわからないが、ダイエットには必ず「バイアス」が大きく作用することがわかる。要するに、「実践する人の総合的な心がけ次第」という、極めて当たり前な結論になるのだろう。

かく言う筆者も、健康診断で「メタボ予備軍」なる、不名誉な烙印を押されてしまった。ダイエットの必要に迫られている。「総合的に心がけをよく」してみようと思う。とはいえ一方で、バナナ好きとしては店頭に普通にバナナが戻ってきてくれることも願っている次第だ。

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