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2008.09.22

「ユニクロには定番はないという事実」:定番のヒミツ第10回

日本実業出版社の季刊誌「ザッツ営業」好評発売中です。

ザッツ営業 http://www.njh.co.jp/that/that.html

同誌に連載中のコラム「定番のヒミツ」第10回が掲載されています。

今回は「ユニクロ」です。ユニクロの特定商品にフォーカスしたのではなく、ユニクロというビジネスモデルそのものに定番のヒミツがあると考えたからです。

記事中にもあるようにユニクロはSPAという、衣料品の製造から販売までを一貫して手がけるビジネスを行っています。SPAと言えば、先日銀座にオープンして大行列を作り、ブーム加熱の兆しを見せている「H&M(ヘネス・アンド・マウリッツ)」もスウェーデンのSPA企業です。そして、今日、戦場となっている銀座には H&Mの他にユニクロやGAPがありますが、各々の戦略はだいぶ異なるようです。

では、ユニクロの戦略とは・・・


以下、記事転載。

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世の中には常に売れ続ける「定番」と呼ばれるものがある。なぜ定番は売れ続けることができるのか。
当連載はその謎をマーケティングのセオリーから考察する。


「ユニクロには定番はないという事実」

 1984年に第1号店が誕生して以来、成長を続けるユニクロ。「2010年に売上高1兆円」という壮大な目標を掲げるその強さには、実は定番のヒミツと共通する部分があるのだ。

 ユニクロの事業領域は単なる衣料品販売ではない。既に1兆円規模を達成している米国GAPが1986年に発表した”Specialty store retailer of Private label Apparel”略してSPAという製造から小売までを垂直統合した事業である。そこにユニクロは独自の「モノ作り」と「売り方」のこだわりを込めて展開しているのである。

 ユニクロは定番商品を扱っているので、売れ残りが少ないと勘違いされることもある。しかし、事実は大きく異なる。ユニクロの成長の原動力となったのは、「プロダクトフォーカス」と呼ばれる戦略だ。定番商品に絞り込み、大量ロットで生産。大量の広告展開によって需要を喚起し、全量を残さず販売する。結果として低価格で高品質な商品提供ができる。端的に言えば、「プロダクトフォーカス」を実現するのが同社の力であり、それは、綿密な販売予測から生産計画、品質管理等々、一つたりとも欠けては実現できないノウハウの集積なのだ。
しかし、最も必要なものは、大量に生産される商品が、きちんと顧客に支持され売れていくということである。

 実はユニクロが顧客に提供しているのは、定番商品であって定番商品ではない。定番を「ずっと長く変わらずに作られ、売れ続けている商品」と定義するならである。例えば、ユニクロの夏の定番であるポロシャツ。店頭で昨年と同じものだろうと思って手に取ったその商品は、より良い着心地を追求して改良が加えられて別物となっているのだ。
汗の吸収に優れたドライ感が売り物の「ドライカノコポロ」はユニクロの「定番」であるが、素材は毎年進化している。着心地の向上とシルエットの変遷に合わせるために、デザインにも細部にわたり検討と改良が加えられている。
 クローゼットに購入年の異なるユニクロのポロシャツがあれば、是非並べてみるといい。主張しないが、顧客の要望により添うために変化を続けている、本当の意味での「定番のヒミツ」がわかるだろう。


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