コモデティー戦争の一つの形。低価格PCカラーバリエーション競争の予感。
このBlogで低価格PC、ASUS社EeePCのことを何度かお伝えしている。
(最終記事はこちら→Eee PC使いこなし術)
そして、先週末、ヨドバシカメラ店頭にてそのEeePCの新展開を発見した。
何と、「カラーバリエーション化」である。
ASUS社Webサイトの製品情報にも掲出されている。
http://eeepc.asus.com/jp/product.htm
もともと、ホワイトとブラックのバリエーションがあったが、何とも愛らしいパステルカラーのスカイブルー/ラッシュグリーン/ブラッシュピンクが追加された。
先の「Eee PC使いこなし術」で記したように、このPCは限られたスペックを上手に使いこなすには結構コツがいるのだが、これだとそんなことお構いなしに初心者やカワイイモノ好きな人が飛びついてしまいそうだ。
「カラーバリエーションにだまされちゃいけないぜ」と思いつつも、ところがどっこい、まだ日本未発売なれど、筆者の物欲メーターが振り切れんばかりの製品情報をキャッチしてしまった。
DELL社のEeePC対抗・高性能低価格ノートPCである。
それに先駆けて、アメリカのHP(ヒューレット・パッカード)社がEeePCに対抗して同価格帯のミニノートパソコンの日本発売を発表していた。
どちらもEeePCよりハイスペックになりそうだが、筆者としては、かえってロースペックによる制約事項が多いEeePCの使いこなしを天の邪鬼的に楽しんでいるので、高機能化には興味がない。
しかし、DELLのはいけない。発売されればすぐに飛びついてしまいそうだ。
上記リンクを見ていただければわかるとおり、本体の天板が何とも美しいレッドカラーなのだ!
(ちなみに、筆者のメインマシンであるLet's noteは直販サイトで買ったカラーバリエーションの天板レッドタイプ。)
さて、ここまで実にオタクな記述を連ねてきたが、ちょっとまじめに話を進めたい。
昨今、ノートPCは筆者が購入したような、直販モデルだけでなく、店頭量販モデルでもカラーバリエーション化が盛んだ。
例えばソニーのバイオ・タイプC。
または、NECのLaVie L。
量販店の店頭モデルはいつ、誰が買っていくかわからない。当然流通在庫が多くなる。不効率である。
しかし、もはやノーPCはコモデティー化している故、差別化が図れない。そこで、カラーバリエーションとなる。
筆者は昨年4月にこの傾向を「花盛りのカラーバリエーション戦略が発するシグナル」というコラムで指摘したが、1年強経って、その傾向は一層顕著になってきているように思われる。
何故、カラーバリエーションがコモデティーにおいて顕著になるかは上記リンクでコラムを確認いただきたいが、その要諦であるフィリップ・コトラーのフレームワークで紐解いたノートPCの価値構造(5層モデル)の図を再掲する。
つまりは、本来求められても、明らかに期待されている部分でもない、目の前に提示されればうれしいというような、潜在的な価値の部分でしかもはや競争ができなくなっていることを表しているのだ。
さて、低価格PCに話を戻そう。
低価格PCは低価格である故、投下できるコストが限られている。少し前の世代のCPUやOSもXP-Home(これはある意味、結構なことだが)だし、液晶サイズも小さい。DELLやHPが指の太い米国人にはさぞや扱いにくいだろう小さなキーボードを搭載したミニノートを発売するのは、液晶サイズを大きくしたくないということが一因だろう。低価格化が進んだとはいえ、液晶はまだまだ高い部品だ。
故に、様々な枯れた技術や部品の組み合わせの妙を競い合うことはできても、各社とも画期的な差別化は低価格PCでは図りにくい。
そこで、「カラーバリエーション」なのではないだろうか。
流通在庫はやはり問題だが、一つには小型ノートなので、パッケージが小さいことがあげられる。EeePCを購入したときのパッケージは一昔前のパッケージソフトの箱を一回り大きくしたようなサイズだった。物理的に在庫スペースをとらないのは大きいだろう。
もう一つは、やはり価格だ。流通在庫が発生するとしても、高価格な製品を抱えるのと低価格なのではずいぶんと条件が異なるはずだ。また、EeePCは発売直後、すぐに店頭完売をしてしまったように、在庫回転率が高いとも考えられる。
普通のやり方をすれば、カラーバリエーションは危険なうち手であるが、こと、低価格PCに関しては極めて有効な施策となるのだ。
いよいよノートPCも電卓並みのコモデティー商品になっている。電卓ならカラーバリエーションも奇抜なデザインでも何でもアリだ。
ますます、これからも低価格PCはビックリするような製品の登場が予想される。通常のPCとは別モノと考えた方がいいだろう。今後の動静に注目である。










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