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2008.05.21

エコな時代に巨大エンジンとか、時速400Kmとかの車を思う

「エコロジスト」を名乗るつもりはないが、環境意識は高い方ではないかと自分では思う。しかし、それと全く逆の思いが常にあるのも事実。それって、いけないことなのだろうか?


スーパーカーブームが起こったのは1970年代。小学生の頃、車をかたどった消しゴムや、トレードカードを一生懸命収集した。そんな筆者はある画像に久々にドキリとした。だって、男の子だもん。

本田技研工業の米国子会社、、American Honda Motor社が開発したモンスターマシン。
VTEC(可変バルブタイミング・リフト機構)20リッターV型10気筒エンジン搭載のレーシングマシン。2リッターじゃなく、20リッターですよ!
http://wiredvision.jp/news/200804/2008043020.htmlと、上記リンクにあるとおり、これは同社が玩具メーカーのマテル社のためにデザインしたミニカーの話。他にも、米Ford Motor社、米Lotus Cars USA社、米Mitsubishi Motors North America社などが参加しているという。

自動車業界は全世界的に低環境負荷なテクノロジー開発とそれを基軸とした車種の製品化にしのぎを削っている。もう一つはインドのタタ社を先鋒とした低価格車開発競争だ。
が、正直な所、面白くないのは事実。もっと、夢のある車はないものかと思ってしまう。だって、男の子だもん。
というわけで、ミニカーとはいえ、上記のAmerican Honda Motorの開発者はかなりノリノリでデザインしたのではないかと思う。


しかし、ミニカーで我慢できない人たちもまた存在する。時速412.28 km/hを記録し、ギネスブックに昨年登録された市販車が米国にある。
「SSC アルティメイト・エアロ TT(SSC ULTIMATE AERO TT)」
http://www.hobidas.com/blog/akimoto/archives/2008/03/post_355.html
6.3リッター・V型8気筒(OHV)I.C.付きツインターボエンジン、最大出力 1183 馬力。
価格は65万4500ドル(邦貨105円換算で約6872万円)。
何でこんな馬鹿げたスペック、しかも飛行機でもないのに400km/hオーバーを目指さねばならないのかとも思うが、恐らく男の子魂がそうさせたのだろう。

しかし、「アルティメイト・エアロ」には目標があったようだ。
「ブガッティ・ヴェイロン」。
http://www.nicole-racing.jp/bugatti/news/index2.html
7993 cc・W16気筒/ 4ターボチャージャーエンジン、最大出力1001馬力。最高速 407 km/h。
ブガッティ社は1909年の設立以来、拠点や経営者を転々としながら、最上級・最高性能の車を手作業・少量生産で作り続けてきたメーカーだ。2005年よりフォルクスワーゲングループに属しており、「ヴェイロン」は、その新生ブガッティブランド初の市販車で、限定300台生産という。
お値段1億9900万円也。とてつもない価格だが、自動車評論家たちは口を揃えて、価格に見合った性能だという。米国の「アルティメイト・エアロ」の速度以外の性能は不明だが、「ブガッティ・ヴェイロン」は恐ろしく安定的かつ、乗り心地、取り回しがいいらしい。そこに惚れ込んで、デザイナーのラルフ・ローレンが乗り回していることも知られている。
全く実用的には必要ないぐらいの、超ハイスペックで超高級な車。大金持ちでオトナだけど、でも男の子心を忘れていない人に愛されているのだろう。普通の男の子には全く縁がないが。


さて、ミニカーや、チャレンジャー精神いっぱいの米国の400km/hカーや、超セレブなブガッティがもたらすものはなんだろう。
エコな世の中に逆行した、全く不要な存在にも思える。しかし、例えば世の中の車が、電気自動車や低価格なマイクロカーだけになってしまったらどうだろう。筆者は世の男の子(の心を持った人々)に問いたい。
筆者は運転が好きなわけではない。事実、現在、車を所有していない。
しかし、上記のような車たちの情報を目にすると、やはりどきどきする。だって男の(以下略)。
世の中には「多様性」が必要なのではないだろうか。ましてや、ミニカーならともかく、約7千万円や2億円の車なんて、そんなに走っているもんではない。言ってみれば、スーパーカーなんて、「絶滅危惧種」なのだろう。大目に見てあげたい。

もう一つ見逃せないポイントは、「技術の開発と伝承」だ。常識外れの性能をたたき出す車を開発するのは、普通の技術の組み合わせでは無理なのだ。例えば、全くカテゴリーは異なるが、大人気のi-Podは、既存の技術をうまく組み合わせて大成功した事例として有名だ。しかし、非常識な性能はそれでは叩き出すことができない。
「ブガッティ・ヴェイロン」の開発は、創意工夫・試行錯誤と挫折の繰り返しだったという。開発が終わっても、製造・組み立ての工程の多くは手作業だ。2億円×限定300台で600億円がブガッティ社の売り上げとなるが、開発と製造の手間を考えればかなり利益は厳しいだろう。
しかし、それでもフォルクスワーゲングループが出資している意味とは、技術開発とその伝承ではないだろうか。エコや低価格精算の技術ももちろん重要だ。しかし、車のメーカーとしては、その最高峰を作り出す技術を無くしたくないのではないだろうか。


世界は環境負荷軽減に向けて大きく舵を切った。一方、日本は少子高齢化をはじめとした市場縮小に対する備えが重要視されている。縮小均衡は重要だが、常に前のめりに開発していく心と姿勢だけは忘れてはならないだろう。

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157 名無しさん@1周年 02/10/10 02:09 ID:glfA112C「ペダル類」 今後、高級車のみならず大衆車でも鐔縁集鐔常��,鐓�鐓�鐓�鐔逸酬は鐓�鐓�鐔駕愁鐓�鐔駕��化される。 そうなればペダルは単なるスイッチでしかなくなるので、 どこにでも(足元じゃなくても)設置できるし、 そもそも鐓�鐓�鐓�鐓�鐓�という形式でなくてもよい。(例えば鐓�鐓�鐔駕��鐓�式とか鐔種��鐔卡讐鐔緒��鐔Ǎ蒐鐔犬箸ǂ任�)... [Read More]

Tracked on 2008.05.23 07:21 AM

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