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2008.02.05

非対面取引全盛時代の漠たる不安

随分と久しぶりで、前回訪れたのがいつなのかも思い出せない。新しい通帳を発行するために銀行に来て思った。結局、記帳機で続きを記帳しながら新しい通帳が発行できるので、窓口に並ぶことはなかったのだが。

別に並ぶのが好きなのではない。むしろ嫌いな方だ。しかし、考えてみると、銀行の顧客接点は、顧客をどんどん遠ざける設計になっているのだなと気づく。
昔はどんな取引でも窓口に並ぶことになっていた。それがATMによって銀行の入り口で用事が済むようになった。銀行間が提携して、他銀行のATMも利用できるようになって、自分の口座のある銀行に行かなくなった。インターネットやコンビニエンスストアでも取引できるようになって、銀行という所に全く行かなくなった。

大きなポスターに、「住宅ローンのことなど、お気軽にご相談ください」と書いてあるものの、これだけ店頭から遠ざかっていたのでは、なかなか改めて出向いて相談するという行為はしにくい。もう10年も前に組んだローンなので、見直しなどした方がよいのだろうけど。
考えてみれば、証券会社もそうだ。もうずっと支店に行って人と話すと言うことなどしていない。持っている株を今はあまり動かす気はしないけど、少しは情報収集がてら、話を聞いてみてもいいのだろうが、どうも腰が重くなってしまう。
もちろん、銀行も証券会社も、対面接客に値する富裕層には手厚いコミュニケーションを行っているのだろうが、一般層とは随分と距離が開いているのが実際だ。

顧客にとっては便利であり、企業にとっては効率的。両者の利害は一致している。しかし、それだけでは割り切れない何かを感じるのは、単なるセンチメンタリズムだろうか。

「かんぽ生命・保険料の集金原則廃止・三菱UFJニコスと提携引き落とし拡充」との記事が新聞に載っていた。今まで山間地から離島までくまなく集金をしていた職員を、新規保険獲得の営業担当として効率化を図る。集金業務圧縮で年間数十億のコスト削減も図れるという。
民営化によって効率を追求しなくてはならないのは当然だが、ここでも一つ、対面での顧客接点が消えたわけだ。

既存の流通に比べ、通信販売も伸びている。ネットスーパーも活況だ。金融取引だけでなく、買い物もどんどん非対面化していく。

便利で効率的な非対面の関係でも、いざとき、顧客も企業もお互いの顔を思い浮かべられる関係でありたいと思うのは無理というものだろうか。

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