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2008.02.12

あるみやげ物店の店舗オペレーション改善案

新幹線が停まるあるスキー場の駅。数年前に駅を大改装して、どことも代わり映えしないみやげ物コーナーを、地酒と地元の味覚を並べる駅ナカ商業施設に変え、以来シーズンには大盛況となっている。

その商業施設の繁盛の秘密は、地酒がテーマなので、造り酒屋風の手の込んだ内装で統一されていることも一つだろう。同じ商品も見せ方一つで魅力が変わる。

いや、見せ方だけではない。テーマ性も重要な要素となっている。前述のとおり、テーマが地酒と地元の味なので、全体に”和”な雰囲気が店内装飾ともよく調和している。普通の土産物屋に陳列されれば、あまり魅力的でない漬物や海産の干物類(塩干物・えんかんもの)や瓶詰めさえ、なにやらありがたく見える。さらにそのカテゴリーの商品の中に、「おや?」と思う、ほかの土産物屋では目にしたことのない商品がいくつか発見できる。そのいくつかの目新しい商品は、ほかでも目にする商品に新たな輝きを与え、併売を促進する効果がある。
その店には、基本的には駅併設のみやげ物店であるにもかかわらず、スーパーでおなじみの買い物カゴが設置されており、一人当たりの客の購買点数、購買額はかなりのものに上ると目で見てわかる。

ところが、「実にもったいない」と思われる店舗オペレーションを目にした。
3連休の最終日。明日からの予定に備えて日のあるうちに新幹線に乗り込もうと、スキー客が余裕を持って駅に押し寄せる。時間に余裕を持つと、意外と時間が余る。もしくはそのために時間を捻出した客もいるだろう。結果として店はその魅力もあいまって、買い物客を大量に吸引しごった返すことになる。

店が繁盛することは結構なことなのだが、困ったことにレジには大量の列ができる。連休のピークに合わせた台数を設置したら、普段は稼働率が悪くなりすぎるのはわかるが、それにしても長すぎる列。
筆者はほんの少しの商品を購入しようと思っただけなので、列を見た瞬間に、即座に撤退。しかし、時間をかけて選別したであろう商品を満載した買い物カゴを放棄して出て行く客も散見される。
駅で買い物する客を支配している絶対的なものは、「列車の出発時間」だ。その時間とレジの待ち行列の兼ね合いを計り損ねた客の時間感覚も問題だが、そこまで列を伸張させてしまう店も問題ではないだろうか。いや、問題というよりもったいない。

もっともったいないと思うのは、そうした混雑を極めたレジの状況にもかかわらず、店内ではさらに販売促進の掛け声が購買を煽っていることだ。
その店の繁盛の秘訣のもう一つの要素は、惜しみない試食サービスだといえる。各商品の前にはどんどんと試食サンプルが供される。買わないのに手を伸ばしにくいなぁ、と思う筆者のような感覚とは違うのか、まず食べてみる。ほかも食べる。いっぱい食べておいしいものを買うという人が多いようだ。試食の効果は満点だ。
しかし、その試食もせっかく商品を決定して買い物カゴに入れてレジに並んでも、会計前に列車の出発時刻が来てしまっては意味をなさない。

その商業施設の戦略はバッチリあたっているのだろう。しかし、もう少し「オペレーション」を見直してみてはどうかと思う。既存のレジに加え、臨時のレジを開いたり、店内販促をやっているコーナーで、単品商品購入を受け付ける会計行うなど、せっかくの販促効果をスポイルしない方法を考えればよいのではないかと思う。
いやいや、そんなことをせずとも、多少、あきらめて帰る客はいても、大勢の客がたくさんの商品を結局買って帰るのだ。などとということは思っていないだろうか。度が過ぎた賑わいはただの混雑。混雑した店はどんなに店内装飾や商品が素敵でも魅力を失うものだと思う。
戦略とオペレーションは一体なのだ。

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