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2008.01.22

活況を呈する時間対応型ビジネス

「時間」の使い方に注目が集まっている。書店に行けば有効な時間活用法の指南書が溢れ、ビジネスパーソンの間で定着しつつある「ライフハック」というキーワードも時間活用が大きなポイントだ。個人の生活の中でも必須な費用以外のゆとりに資する「可処分所得」と並んで、「可処分時間」が重要となっている。
そんな昨今、「時間対応型ビジネス」が活況を呈してきている。


日経MJで1月21日の「女性真理学」で紹介されていた「女性向け朝対応型ビジネス」はその好例だろう。残業などで意外と自由にならないアフター5の代わりに、自分の意志で自由になる朝にヨガ、ボイストレーニング、イベントなどのプログラムに参加するという。
無から有を生じることは容易ではないが、今まで活用されていなかった資源に注目することは、大きなビジネスチャンスとなる。その資源とは、人の「空き時間」なのだ。


一つの商品を購入した顧客に、関連商品を重ねて購入させる「クロスセリング」は商売の基本だ。そのクロスセリングにも時間という切り口が活かせる。
同じ日の日経MJ第一面「マーケット仕掛け人」。人気のテーマパークUSJで、アトラクションの待ち時間をレストランで過ごせる「食べ乗り」が昨年11月から本格導入され、好評であると報じられていた。人気アトラクションには<通常1~2時間並ぶ必要があるが、顧客にとっても当社にとっても非生産的な時間>それを園内の消費につなげるという意図で企画されたと担当者は語る。
テーマパークに入園し、施設を利用し一定時間を過ごすことで対価を得るというビジネスにおいて、クロスセリングを行おうとすれば物品販売か飲食になる。ただ単に「買ってください、食べてください」では顧客の納得感は薄い。「合理的に時間を過ごせる」という提案であれば、非常に魅力的となる。無駄な時間を過ごしたくないという顧客の問題解決をする、いわゆるソリューション提案であるからだ。
これも「時間」を切り口としたビジネスチャンスが創出されている事例だろう。


利用者が増大している家事代行サービスも、労力の軽減という側面よりも、時間を節約しようという利用者の意図が強いのだろう。家事というルーティンワークから解放され、より豊かな時間を過ごすという生活者のニーズの高まりが代行サービス市場を広げているのに他ならない。


全ての人間にとって平等な条件を挙げるとすれば、それは間違いなく「時間」だ。1日24時間という条件はどのような手立てを使っても変えることはできない。その使い方を提案するという切り口はもはや欠くことはできない。

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