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2007.11.06

メタボ狂想曲を考える

マクドナルドの牛肉パテ4枚「メガマック」。すきやの牛の具3倍「メガ牛丼」。他にも持ち帰りやコンビニの弁当やでは、ボリュームのあるおかずがダブルに入っているメニューが多数、登場している。
それらのメニューが次々と上市されるのは、市場の強い要請があるからに他ならない。
そして、さらに危険なのが飲食店のランチメニューが「ガッツリ系」になってきていることだ。

関東人からするとお好み焼きや、焼きそばにご飯が付く、関西風「炭水化物定食」はなかなかガッツがいるものだったが、最近の流行はそんなカワイイものではないようだ。
弁当に習って「おかず二倍」。
先日洋食屋で食べたランチセットは「ドミグラソース・ハンバーグとサルサソース・チキングリル」。
脈絡のない二品が皿の上でサラダを挟んで牽制しあっていた。
昨日のランチは丼とうどんの店。
ランチのセットは「丼ORうどん」ではなく、全て「丼ANDうどん」。二倍だ。
しかもカレーうどんと味噌カツがお勧めらしく、味噌カツ丼と小カレーうどん(小といってもかなりボリュームあり)のセットが一押しでメニュー表示されている。総カロリー数は恐ろしくて想像もできない。

ファストフィードや弁当、ランチの「メガメニュー」や「二倍メニュー」は言うまでもなく「メタボ撲滅運動」の反動だろう。
やはり、ものごと、何らかの働きかけをすると、その「反作用」が起る。
働きかけが大きいほど、反作用も大きくなる。
男性のメタボリックと判定されるウエストサイズが85センチなのか、90センチなのかが激論の末、厳しい85センチのままに落ち着いた。
来年度からは企業は社員の健康管理、メタボリック防止も制度化される。
こうした厳しさがより大きな反動を生んでいるのは想像に難くない。

メタボリックシンドロームと、それによって引き起こされる様々な疾病が啓発されることは歓迎すべきことだろう。
しかし、一方で「疾病啓発」は実は「病気のマーケティング」となる側面も見落とせない。
世間の人々、例えばある程度の年齢以上の人ならば、概ね当てはまるような事項をもって、「病気、もしくはその予備軍です」と断定する。疾病啓発によって「病は作れる」のである。
さらに、その断定する基準を厳しくすればするほど、マーケットは拡大する。しかも予防が法制化されるとあっては、巨大マーケットが出現することになるのだ。
逆に基準を緩くすることは、その市場をシュリンクさせることになる。

メタボを巡るこの狂想曲とも言うべき悲喜こもごも。
「たべた~い、でも、やせた~い」という名コピーでかつて女性向けダイエット食品が一世を風靡したが、世の男性はあまり我慢ならずに喰ってしまうようだ。
あまりに反作用が大きくならないように、適正な疾病啓発と、市場形成がなされることを願って止まない。
・・・最近はけなくなった30インチのジーンズを前にして。

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Comments

毎度どうも。
 
ランチセットの「丼ORうどん」は、都内でなく、地方都市の喫茶店でも見掛けます。専用の丼まであったりします。見たことありませんか。二つに分かれてるんです。実は、ちょっと食べにくいんですけどね。あるいは、「なか卯」にもありますね。丼は別々ですが、小さい丼のセットもありますし、そもそも普通サイズを二つ頼んでも千円には届かない単価です。かつ丼と牛丼と蕎麦って人もいましたよ。
 
メタボの件は、ウエストの絶対値では正確には測れないようです。
皮下脂肪の問題であって、その目安が○○cmってだけな訳で。
それに、TVでやってましたが、身長について条件がありません。
これでは、野球選手、バレーボールの選手は、ことごとくメタボになってしまいそうです。おかしい事は明白です。要は、メタボは○○cm以上が目安なんで、定期健診を受けて、できれば通院や入院をして上客になって下さいという一つの医療関係者のマーケティング戦略だったりしませんか。どうなんでしょう。プロから観て。

Posted by: たぁ坊 | 2007.11.06 11:47 AM

こんにちは。
なか卯の低価格で思い出しましたが、デフレでランチの単価が一気に下がった時、もう一品や大盛りについ手を出して太ってしまう人が増えたという話題がありました。
メタボは「検診を受けて下さい」ではなくて、法制化されるところがミソですね。
いくつかの業界は「メタボ特需」になりますね。

Posted by: 金森 | 2007.11.06 12:42 PM

法制化があるんですか。知りませんでした。「無知の知」ですね。
 
「メタボ特需」も大手企業と変わらず、ある程度もともと優遇された儲けがある人が、さらに恩恵を受けるシステムだと感じられ矛盾を感じます。その方が無駄使い、あるいは、投資(設備、金融)による還流効果があるとでもいう狙いがあるからなんでしょうか。
 
ちゃっかりと「ブラック・マネー」が流れていたりして。(笑)

Posted by: たぁ坊 | 2007.11.06 03:32 PM

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