« 変化し続けるドメイン:激動ドラッグストア | Main | パナソニックのPC流通戦略を推察する »

2007.11.16

ピンチをチャンスに:奮て!ミドル!

コンサルティングや、ミドルマネジメント研修などで企業に招かれる場合、やはり何らかの課題を抱えていたり、大きな変革期である場合が多い。
そんな時はミドルの役割が重要であるはいうまでもないのだが、その意識と行動で結果に大きな差が出ることになる。
キーワードは「マクロとミクロの視点」だ。


「会社のビジョンが明確じゃない!」:マクロ視点で俯瞰し直せ!

「ビジョンの不明確さ」はミドルからよく聞こえる不満だ。
変革期において、企業のトップマネジメントから大まかな戦略の方向性が示される。
その方向性は、わかる気もするし、間違いではないようにも思う。しかし、具体的でない。そんな不満だ。

確かに「戦略」と言うにはなかなか厳しい内容のものも少なくない。
色々と修飾語はついているものの、突き詰めれば「このピンチをチャンスに変えるように。以上。」という場合もある。

だが、文句を言っても始まらない。各々が現場を任されているミドルなのだ。戦場は自分の前に広がっている。
そんな時は、ミドルに求められるのは、マクロ視点で現在の状況を俯瞰し直すことだ。
「マクロ視点はトップの役目だろう?」と言っても始まらない。「指示が明確でない」からこそ、ミドルなりに己の視点で状況を俯瞰し直すことが必要なのだ。
ミドルの視点で俯瞰し直せば、トップが見えていない、現場展開につながるヒントも見えてこよう。
「マクロ視点はトップの役目」という固定観念を捨て、自ら動くことが必要なのである。

「現場が動かない!」:ミクロ視点で為すべき事を示せ!

「危急の時だというのに、現場の危機意識が低く動かない」という声もよく聞こえる。
しかし、現場を任されているのは自分たちミドルだ。動かない責任は自らにある。

なぜ、現場のスタッフは動かないのか。動かないのではなく、動けないのだ。
危機意識の不足ということは外れてはいないかもしれない。状況が理解できていないのだとしたら、理解させるために、会社からの全体方針を通達するだけでなく、前述の自ら俯瞰し直した視点で、現場が理解できるように伝え直すことが必要だ。

それでもまだ動かないとしたら、それは動き方がわからないのだ。
ミドルにできて、トップにできないことは、細かな現場への指示だ。
例えば、何らかの数字的な目標達成を求められているのであれば、「数字を達成しよう!」と現場スタッフに言っても仕方がない。
目標数字は恐らく、それまでの数字にいくらかが積み増されている状態だろう。スタッフも今までサボっていたわけではないはずだ。新たな目標達成しようと思っても、積み増し分を具体化する方法はわからない。
いかに動けば数字につながるか。ミドルはスタッフ以上にミクロ視点を持ち、微に入り細を穿つようにして具体的な指示を出さなければならない。


「現場スタッフのモチベーション」を問題にするミドルも多い。しかし、モチベーションが高まらない大きな原因は、スタッフの不安である場合が多い。
環境の変化に対する不安。具体的にどう動けばいいかわからない不安。
ミドルマネージャー自身も、冒頭の「ビジョンが明確でない」という不満だけを呈している状況では自らの不安から抜け出せない。

ミクロ・マクロの視点を持って道を切り開くこと。現場スタッフの不安を取り除き、指示を具体化させ、高いモチベーションで業務を遂行させること。
ミドルマネージャーに求められるのは、広汎にして過重な責任であるが、日本企業はミドルが動かしているといっても過言ではない。
「奮てミドル!」である。

|

« 変化し続けるドメイン:激動ドラッグストア | Main | パナソニックのPC流通戦略を推察する »

Comments

確かにおっしゃる通りですね。
 
トップは部署毎に具体的な状況が違うことを把握した上で、最近の金森さんの「ガイドライン、制約に関連する」ブログ記事で述べていたように、会社のビジョンを伝えておかないと、下部組織が自分の部署には関係ないとして何もしない事実もあって、その点を気にしている場合もあるのではないでしょうか。そもそもミドルが、掘り下げて自分の部署に適合するように細かい指示に置換して部下に指揮をとり会社全体のビジョンに近づける心意気が必要ではないだろうか。大企業になればなるほど、ミドル以下の組織が人事総務部門を除く一つの中小企業体であることも多く、一つのカンパニー制であると認識して動く必要があるのかと個人的には考えています。そして、トップは、方向性が自分の意に反していると判断した場合には都度その旨をミドル達に適宜伝えて補正することが大切ではないかと感じています。この最後の部分が、とても大切だと。でも、これを怠って、経営者向けの雑誌等の言葉を真に受けて、そのまま檀上あるいは社内放送で語っていることも多く、部下に読者が居たときの興醒め振りは秤知れません。自分もその一人です。先月号の某社社長のインタビュー記事の内容を、すっかりそのまま盗用して壇上で語る社長に失望したものです。それだけ、孤独であり、仮に、気を許すと、道鏡のような人に利用されるという心配が経営者にあるのも事実なんでしょうが。

Posted by: たぁ坊 | 2007.11.16 09:49 AM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference ピンチをチャンスに:奮て!ミドル!:

« 変化し続けるドメイン:激動ドラッグストア | Main | パナソニックのPC流通戦略を推察する »