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2007.08.01

プロセス共有こそが成功の秘訣

帰宅時、列車内のドア横ステッカーで化粧品のロレアル社から発売されている「ダブルエクステンション」なるマスカラの広告が目にとまった。
ここ数年来、女性のメイクは目元が重視されており、「強いメヂカラ」を演出するため、睫毛をよりボリューム多く、より長くさせるための武器、マスカラが各社から数多く発売されていることは知っていた。
しかし、この「ダブルエクステンション」なる商品の特長は、1本のマスカラの容器両側にブラシが付いており、片方でベースを作って、乾いてからもう片方でより黒く・長くすることにあるようだ。
もはや女性には常識なのかもしれないが、何とも面倒なことを毎日やられているのかと驚き、また少々その努力には感服した。
確かにマスカラは付け方によってダマになったり、根本ばかりにボリュームが出て伸びなかったりと、それらを解決する「ベスト・ソリューション」を常に女性は探しているようだ。
「ダブル」は効果的なのかもしれないが、男の感覚では何とも手間のかかることだろうと思ってしまう。

しかし、ふと思う。もしかすると、手間をかけるということは、その効果もさることながら「手間をかけたことによる充足感」も重要なのではないだろうかと。
つまり、同じ効果だとしても2本のブラシを駆使し、二度に分けて時間をかけて塗る。そのプロセスが心理的な充足感と、もしかすると同じ効果だとしてもより効果が実感できるのではないだろうか。
やはり勝負は「メヂカラ」である。物理的には同じ効果だったとしても、その効果を信じればおのずと自信が生まれ、目元もキリリとするかもしれない。要するに「プロセス」も重要なのだ。

転じて、プロジェクトの進め方。何らかのソリューションを社内に導入しようとする時、いわゆるプロジェクトが発足する。
その際、プロジェクトチームだけで物事を決め、推進して、最後に「こう決まったから」と通達するようなスタイルはかなりの確率で失敗する。
社内に定着しない。ユーザーが言うことを聞かない。「聞いてないよ!」などと反発が来る。
大切なのは「ユーザーを巻き込むこと」であり、「プロセスの共有」である。同じことでもそのプロセスを共有することで、納得感が得られる。自分のこととして考えてもらえると、若干の手間は発生しても、その効用は大きい。

さて、なぜマスカラの話からプロジェクトマネジメントの話になったかといえば、ポイントは「プロセスの共有」だ。
女性たちは手間をかけてでも、より効果を実感するために「二度塗り」を」する。
もしかすると、メーカーもその手間をかけるという「プロセス」を踏ませることで、よりユーザーの納得感を引き出すことを考えているのではないか。
そのプロセスと納得感の醸成は化粧品とプロジェクトマネジメントでも共通するのではないかと考えた次第だ。
単にモノを作れば売れるという世の中ではない。また、上意下達だけでモノゴトが進むほど会社組織も単純でなくなっている。とすれば、この「プロセス」というものは様々な事象において共通するキーワードになり得るのではないだろうか。

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