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2007.08.10

お知恵拝借:ドネーションプログラム

今週末は少々皆さんに知恵をお借りしたい。コメント大歓迎。

些か旧聞に属するが、先月6月末の通貨流通量が発表され、少額硬貨の減少が鮮明になったと報じられた。
減っているのは1円、5円、10円、50円の硬貨。増加している100円、500円と相殺しても0.25%の大幅減とのこと。
原因はやはり、普及に弾みが付いている電子マネーだそうだ。年月別の増減グラフを見ても、01年Edy、Suicaの登場、07年Pasmo、nanacoなどの登場の度、如実に落ち込んでいる。
お金を使う側としては財布がジャラジャラしないで快適なことこの上ないが、ちょっと気になるのが「少額募金」だ。

コンビニ勤務の知人に聞いたところ、やはりレジ横の募金箱の入りがかなり減っているとのこと。
自分の経験からしても、かつては釣り銭で渡された1円玉、5円玉は必ず。銀貨も少し多く小銭入れにある時は10円玉も募金箱にチャランと入れていた。
たかが少額硬貨と侮れない。募金箱にはあるコンビニでは月に3万円程度も入るという。
意外と財布がジャラつくのを防ぎつつ、小さな善行を積んでいる人が多いようだ。

しかし、自分自身もモバイルSuicaにして以来、やはりそちらを使ってしまう。募金額が減った。
日本は赤い羽根共同募金の時期などを除いて、募金をする習慣がなかなかないように思う。
一方、欧米では様々な機会があり、ドネーション(donation)という概念が定着している。

donation:〔慈善・公共施設への〕寄付,寄贈
日本では馴染みのない言葉だ。
知られているのは「臓器提供者」を表すドナー(donor)だが、それは寄贈する者を表している。
ソフトウエアの世界では、フリーのソフトウエアだが、気に入ったらいくらか送ってねというスタイルを取るものを「ドネーションウェア (donation ware) 」とよんでいる。
海外の映画やドラマで見かける、教会で募金のカゴがまわってくるシーンがあるが、それもその一種だ。
また、米国のコールセンターを視察した際、猛烈な勢いでアウトバウンドの電話をかけているチームがあったが、何かと思えば、「ドネーションコール」だそうで、電話で寄附を呼びかけ、ているのだ。そんないきなり電話してきて募金してくれるわけないでしょ、と思ったら結構協力者がおり、募金が集まるという。コールセンターの定番業務だそうだ。ドネーションが定着している証拠だろう。

そんなに募金したいならユニセフからDMが来たらまとめて何万か寄附すればいいじゃん。と言われそうだが、小心者故、まとめてはどうも決心がつかない。
カードのポイントをそのまま寄附できるコースもあったように思うが、溜まっていくマイルや金券を償還できるポイントがなくなるのもちょっと寂しい。

自分の懐が痛まない方法ならクリック募金がある。
ユーザーが協賛スポンサーサイトを訪問し、その取り組みを見てクリックすると1クリックで1円、支援先にスポンサーがユーザーに代わって募金をしてくれるというしくみだ。
<例>
http://www.dff.jp/ 
http://www.ekokoro.jp/
http://kiga.be.happy.net/
企業のCSR活動としても有効だしいいかも。と、思うが、実際にやってみると、各サイトを一つ一つまわってクリックしていくのは結構手間がかかる。とても毎日継続的にやれる自信はない。

つまりは、コンビニの少額おつり募金は、さりげなく日々チマチマと自然に募金できるところがポイントだったのだ。
コンビニヘビーユーザーなので、改めて計算してみると、実に年間1万円程度募金していたようだ。
無理なく自然にチマチマと、大勢の人が募金できるしくみ。そんなものが考えられないかと、少額硬貨減少のニュースを見てからずっと考えている。
今日は結論がついていないが、お盆休みにでも考えていただき、是非お知恵拝借願いたい。

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Comments

ご無沙汰しております。今年の1月期にお世話になったものです。

毎日、楽しく拝見させて頂いておりますが、
改めて先生の視野の広さには驚嘆させられております。

さて、募金の件ですが、直感で思いついただけですので、
深く考えられているわけではありません。ご了承下さい。

案として、電子マネー募金なる仕組みをコンビニが実施する。などは如何でしょうか。

例えば、決済時に電子マネーの残額の一部、例えば10円未満の残額を募金にあてるシステムを構築する。残額が356円だったら6円募金される感じです。

もしくは、募金専用の読み取り機みたいなものを準備しておいて、触れるだけで募金されるような仕組みがあると、気軽に募金することが出来るのではないでしょうか。

ただし、仕組みを準備するのにどれだけの費用が掛かるのか。
コンビニにとってどれだけの費用対効果があるのかが課題だと思いますが。

地球温暖化ように強い問題意識があれば、メリットはあるかもしれませんが、今の日本ではそれすらと言った感じですしね。

以上、お粗末な案で申し訳ございません<(_ _)>

Posted by: やきにく | 2007.08.10 12:49 PM

うーーーーーーーん

結論として「タッチパネル式募金」はどうかなと。
レジのとこに銀行ATMのようなタッチパネルがあって、
そこを手でチョイと触ると端数のお金が募金できるんです。

これは宗教的な習慣性の違いから、どうかなと思った訳ですがー
他人への奉仕を根幹とするドネーションというアクションは、
宗教に近いかなと思ったんです。
アメリカの場合はキリスト教 国民の団結性も強い(と思う)ですが
自分が他人に奉仕するっていう感覚が非常に強いかなと。
なので、ドネーションの発想もかなり受け入れられやすいかなと……
(ただレスター・ワンダーマンは否定的?なようでしたが)

日本はそこまで民度が……というか
「直接的に他人に関わるのを好まない」。ように思えます。
だから「ああ小銭ラクになるな」って感覚で、チャリンと捨てる先として、
募金箱というのは精神的にラクなように感じました。
ところで日本の場合は「賽銭箱」ですが、その感覚を応用し、
例えば968円の買い物を1,000円でした場合、
お釣りが帰ってくる前にタッチパネルをチョイと触ると、
募金したことになる……なら、いいのかなと。思った次第です。

Posted by: G名古屋壱号 | 2007.08.17 03:54 AM

皆様、アイディアありがとうございます。

>だから「ああ小銭ラクになるな」って感覚で、チャリンと捨てる先として、
募金箱というのは精神的にラク

上記の心理分析、正解ですね。
小銭は邪魔。だけど捨てるとバチが当たりそう。
なので、募金箱があると助かる。
ちょっといいことをした気分になれる。
・・・と、欧米的なドネーションの考え方とは順序が逆なのですね。

なので、能動的な募金はあまりあり得ない。
で、小銭がデジタル化された時点で募金しなくなる。
今回の問題意識はそこにありました。

店舗のオペレーション負荷をかけることや、
流通チェーンにシステム投資させるとどうしても実現性が低くなるし・・・。

もう少し考えてみますね。
うまいモデルが考えられたら、NPOを立ち上げたりして。

Posted by: 金森努 | 2007.08.17 04:19 PM

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Tracked on 2007.08.10 10:53 PM

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