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2007.07.13

「上司・部下のコミュニケーションのコツ」は「分解」と「再構築」にある

このところ「コミュニケーションの本質」にこだわったコラムをいくつも書いている。それは、昨年来、企業の管理職研修で「いかに上司・部下のコミュニケーションを確実に行うか」を力説している影響もある。
度々紹介しているが、「コミュニケーション」の語源は、「共有物」を表す(コモン:common)にあるといわれている。つまり、ポイントはよくある「最近、部下とのコミュニケーションが足りないので、個別面談をした」などという形式的に「話す」という行為をしても、具体的にその場で上司と部下が「何を共有したのか」が残らなければ「コミュニケーション」には、ならないということである。

さて、上記のように研修の受講者に話すと、「なるほど」と頷きはするのであるが、次に「では、どうしたら“共有”ができるのでしょう」という課題が待っている。
具体的な方法論に前に、上司と部下というポジションの違いを確認してみよう。大きな違いは、「どの程度の情報を持っているか」である、共有できない原因はその「情報の非対称性」にある。当然、企業内においては職階別に知っているべき情報レベルは異なる。しかし、得てして各職階において理解しているべき情報が上司からきちんと伝達されていない、もしくは理解できるように伝えられていないということが起きている。
例えば、ある職階にある上司は、その戦略の立案から関わっており、策定までに長い時間を費やしている。その下の職階の人間は策定された戦略をある程度の時間をかけてブリーフィングを受ける。そして、末端の部下は、日々の業務が忙しいために短時間で「方針」という形で落とされる。または、業務の中で断片的に指示される。これでは伝わらないし、共有もできない。末端に行けば行くほど「戦略」という理解しがたいものが、かえって大きな「カタマリ」となって落とされてしまう。もしくは全体像が理解できない「断片」として指示されるのである。

ではどうすればいいのかという「方法論」である。各企業や職場の状況によって委細は異なるが、基本はタイトルとして挙げた「分解」と「再構築」である。マーケティングの基本は“顧客視点”であり、顧客の目線、立場で考えることと、いつも金森は記しているが、この場合、上司は“部下視点”で考えることが基本となる。
「部下の立場や元から持っている知識や情報で、自らが伝えんとしていることがきちんと理解できる内容になっているのか」をまず考えること。恐らく、「部下の視点」になれたとしたら、「伝わらない」と気付くだろう。前述の通り、伝えようとしていることが「大きなカタマリ」になっていることに気付くはずだ。元々、上司の方が部下よりも情報も知識も持っているはずだ。だとすれば、伝えるべきことは「細かく分解」することが基本となる。できるだけ平易に。重要なことであれば、ある程度のキャリアを持った社員にでも、新入社員に理解させるぐらいのつもりで話してみることだ。また、断片的に伝えるのではなく、上記の通り、一度平易な言葉に分解したものを、言葉を補うなどしてわかりやすく再構築することも必要である。

このテーマは一度では語り尽くせない深い内容になるため、何度かに分けて記していこうと考えている。今回はまず、その導入部とお考えいただきたい。
※研修受講者の方は、研修内容を思い出して読んでいただければ幸いです。

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