高島屋立川店の新施策「S.E.Eカード」体験記
過日、当Blogにて2回にわたって取り上げた(第1回・第2回)、「お声がけをしないおもてなし、はじめました」とする高島屋立川店の新施策を体験してきたので報告したい。
同店に金曜日16:30に入る。インフォメーションかコンシェルジェデスクにてカードが受け取れるとホームページに書いてあったが、探すまでもなく、入り口のすぐ横にコンシェルジェデスクがあった。机の上に「S.E.Eカード」の案内が載っていたので、説明する労もなく「これ、貸してください」と告げるだけでカードが差し出される。この手のものは説明するのも煩わしい人が利用するはずなので、そのあたりは合格だといえよう。
平日の16:30、店内の客は女性(しかも少し年齢高め)がほとんど。スーツの男性客がいきなりこのカードの貸与を申し出る。シチュエーションとしてすごく怪しいはずだ。しかし、コンシェルジェデスクはなんら臆することなくカードを差し出す。
さて、カードを受け取ったものの、やはり首から提げるのはかなり抵抗感がある。はっきり言って恥ずかしい。しばらくは手に持ってブラブラさせながら店内を歩く。・・・では意味がない。意を決してトイレで鏡に映しながら、首に提げてみる。・・・やはりかっこ悪い。(写真参照)。
気を取り直して紳士服売り場へ。女性客ばかりだからだろう。ガラガラだ。確かにこんなシチュエーションでは、色々と話しかけられるであろうが、カードの効果てきめん。「いらっしゃいませ」以外、全く声をかけられない。色々見て歩く。そのうち、ふと気付く。挨拶をしたあと、首から提げたカードに気付くと、店員はどこか目をそらすようにして、スッと距離を取っていく。試しに、店員がたくさんいる通路を選んで歩いてみる。すると、挨拶をしたあと、見事に店員たちはスッと遠ざかっていく。おお、まるで「モーセの十戒」のハイライトシーンのようだ。・・・だが、やはり不自然な感じ。
次に、普通ならめったにいかない宝飾品売り場に行く。他に1名、同年代のスーツの男性がいた。店員に色々とお勧めをされている。奥さんへのプレゼントかな?などと思うが、彼のつま先は商品のカウンターから既に横を向いている。もう帰りたいんじゃないか?と勝手な憶測をしながら、さんざんケースの中を覗き込んでいても、金森には声がかけられない。カードのありがたさを実感する。意味ありげに、特にネックレスを中心に眺める。しかも、何往復かして目当ての商品を絞り込んでいるような風情をしてみる。店員は声をかけたくてうずうずしている様子。我慢するのも大変だ。あまり、冷やかしをしても悪いので、ほどほどにして立ち去る。
最後に一階のグッチのショップに入る。調子に乗ってアクセサリーのケースをのぞいていると「新作ですよ」などと、思いきりお勧めを受ける。うーん、個別のショップは治外法権だったのか。「あ、また来ます」と逃げるように出てくる。
帰りがけに、コンシェルジェデスクにカードを返却する。アンケートの協力を受ける。カード利用の印象についてだ。「カードをまた利用してみたいか(利用したい・したくない・どちらともいえない)」「何でカードを知ったか(新聞・テレビ・ホームページ・その他)」「ご意見をお書きください(フリーアンサー)」。記入する前にコンシェルジェが「店員はごあいさつ以外に声をおかけしませんでしたか?」と聞かれる。「普通の売り場ではそうでしたが、ショップではお勧めを受けました」と言うと、本来ならショップも同様なはずと謝られる。そして、「ご利用いただいていかがでしたか?」と尋ねてくる。「微妙です。宝飾売り場はゆっくり見られてよかったですが、紳士服売り場では不自然な感じがしました」と正直に答える。(その旨、アンケートにも記入)。コンシェルジェは「本来なら、こうしたカードなど使われなくても、快適にお買い物いただけるようにしたいのですが、お声がけをとてもご不快に思われるお客様もいらっしゃるもので」との弁。うーん。やはり、予想通りクレームから始まった施策だったようだ。最後に、アンケート謝礼ということで「あぶらとり紙セット」をいただく。
体験した感想としては、上記の通り、やはり首から提げるのは恥ずかしい。また、店員の対応に不自然さを感じた。コンシェルジェの言うとおり、やはりこんなカードに頼らずに、快適な対応をしてもらいたいものだ。
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Posted by: GUCCI バッグ | 2012.11.01 05:06 PM