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2007.06.20

パチンコと借金の相関関係に感じる日々の不安

今日は日常の風景から感じるある不安について記したい。

アポイントが特段なく、事務所で集中して原稿書きをする日は少し遅めに家を出る。
翌日に執筆の予定が入っている夜は、不思議と就寝中にも思考回路が動いているのか、目覚めた時に文脈がある程度出来上がっていることも多い。通勤中に忘れてしまってはもったいないので、ざっと文章をまとめてから家を出る。
すると、ちょうど駅前ではパチンコ・パチスロ店の開店待ち、または台の抽選券を引いている人の行列に出くわす。最寄り駅は東京で一番、パチンコ・パチスロ店の多い街なのだ。
ぞろぞろと並んでいる人々を観察すると、随分と年若い者、カップル。または、普通なら働き盛りともいえる年齢の人ばかりだ。平日だが、今日が休みなのか、それともこれが彼ら、彼女らの日常なのか。どうも後者の気がする。その数たるや、ある意味壮観だ。

さて、事務所のある新橋烏森口に到着する。最近こちらは随分と景色が変わった。消費者金融会社、特に中小事業者のプラカート(立て看板)を持った人々の姿が激減した。以前はプラカードが駅前に林立していたのに、最近では一人二人しか見かけない。明らかに貸金業法改正の影響だ。うっかりした掲出物、またはその記載内容があれば、その時点で事業者は金融庁から指導を喰らう。また、二年後の改正業法の厳しさから早々に撤退した業者も多いと聞く。いわゆる「グレーゾーン金利」にあたる利率分の返還訴訟も相次いでいるようだ。どおりでプラカードがなくなり駅前がスッキリしてしまうわけだ。

しかし、「駅前がスッキリした」と喜んでばかりはいられない。
業法改正を受け、消費者金融会社各社は上限利息を下げ始めた。その反面、一様に貸し出しに対する信用供与(与信)条件を厳しくしているため、申し込みに対して実際に契約が成立する割合はて30%~50%未満であると、先日日経新聞が報じていた。
また、改正業法により、今後、「年収の1/3以上の貸し出しを禁ずる」という、「総量規制」がスタートする。どの程度の厳格に運用せよという金融庁指導が示されるかは不明であるが、開始されれば、さらに貸し出しは制限されるだろう。

金融庁は、「上限利息を下げ、借入の総量を制限すれば多重債務者は減少する」と見ているようだ。しかし、本当にそうだろうか。冒頭の地元駅前に並ぶ、大勢のパチンコマニア。その大半が借金で遊んでいるとも、また、多重債務に陥っているとも予想するつもりは毛頭ない。しかし、借金や多重債務の問題は常にギャンブルと背中合わせだ。

以前、関連した記事「昼下がりのパチンコCFで感じる違和感」で述べたが、「お金を貸してください」ということは、マーケティングで考えれば「ウォンツ」である。その背後には必ず「お金を遣いたい」という「ニーズ」がある。そのニーズの潜在的ニーズが健全なものである人も少なくないだろうが、「ギャンブルに遣う」というイタダケナイ潜在ニーズも多々あるだろう。
パチンコ業界もなかなかに大変だという記事も以前スポーツ新聞で読んだ。射倖性が高すぎる機種はさすがに規制がかかっているようだ。その分、人気を保つため、新台への入れ替えを頻繁にするため、その負担は少なくないと。しかし、その需要が減っているわけでもなく、活況だということだろう。また、前述の過去の記事で述べたとおり、テレビではパチンコのCMが垂れ流されている。
遣うニーズは減っていない。しかし借りられる条件は厳しくなっている。借りられなくなった人々は、きっぱりと借金と、その遣う行為から手を切れるのだろうか。
新橋駅前から消えたプラカードの業者は本当に全部が廃業したのか。もしかして、地下に潜ってはいまいか。

業法改正の発表があった際に、多重債務者をはじめとして、改正によって借財ができずに苦しむ人には、政府が「セーフティーネット」を用意するとも発表されていた。しかし、一向にその内容が明らかにされない。また、その「セーフティーネット」の原資が税金を使うものであったとしたら、国民の反発は必至だろう。少なくとも夏の参院選前に発表はあるまい。しかし、改正業法完全施行までの時間は刻々と近づいてくる。爆弾の導火線がどんどん短くなっているのだ。
ギャンブルに依存したまま、どこからも借財ができない多数の人々が発生するのではないだろうか。その時、この国の治安はどうなってしまうのか。
夜、路地などでスクーターの引ったくりが女性のバッグを奪い走り去る場面に遭遇したことがある。時々発表される、都内犯罪発生マップでは、いつもこの地域は赤い色が塗られている。そして、駅に向かう道にはギャンブルに興じる人々が満ちあふれている。こんな環境で、日々不安を感じないわけがない。

金融庁が掲げる「健全化」。無辜の生活者が法律の施行までの経過、またその後の社会環境に不安を感じることは「健全」なのだろうか。指導の名の下に消費者金融業者や信販業者を締め付けるだけでなく、社会全般に及ぼす影響を考慮し、早期に全体像を示してもらいたいと考えるのは不自然なことだろうか。

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