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2007.06.08

インタビュー:「高度化する顧客の要求とFAQ」

先日「第12回データウェアハウス&CRM EXPO」で金森が行った講演概要をジャストシステム社のメールマガジンで紹介いただきましたが、今回は同講演の主題であった「FAQ」に関して、インタビューを受け、その内容を取り上げていただきました。
本日は同社に許可を頂きましたので、その内容を転載いたします。
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◆インタビュー:「高度化する顧客の要求とFAQ」

先月の「データウェアハウス&CRM EXPO」にて「FAQの有効活用」というテーマで講演された有限会社金森マーケティング事務所 金森 努氏に、FAQシステムの整備や今後の期待について、インタビューを行いましたので、今回はその内容をお伝えします。

編集部:FAQシステムの整備がコンタクトセンターで進んでいますが、その背景は何でしょうか。
金森氏:近年のコンタクトセンターでは、「顧客満足の向上」や「購入前顧客への対応による販促効果への貢献」などが大きなテーマとなっていますが、昔からの定番である「クレーム対応」の重要性が一層高まっていることも大きな理由でしょう。

■高度化する顧客の要求
金森氏:特に最近では、顧客の商品やサービスの提供者に対する要求水準が上がっていることから、その件数もクリティカルさも高まっていると言われています。応対一つで企業が被るダメージは大きく変わってくるのです。
編集部:その一番の原因は何ですか。
金森氏:理由を推察するには、今日に至るまでの生活者の物やサービスに対する考え方の変化を追ってみる必要があります。ひとことで言えば、「生活者の要求水準の高度化」がキーワードですが、その背景をお話ししましょう。

■変化した生活者の意識
金森氏:高度成長の時代、市場では「作れば売れる」とも言われ、企業の使命は「いかに迅速に生産し、市場に供給するか」でした。またそれを受け取る生活者も、物が手に入る、人と同じ暮らしができるという物質的な喜びに満たされ、多少のことでは「クレームを言う」という意識もなかったように思います。
その後バブル時代までは、何度か不況を経ながらも市場は右肩上がり、生活者の消費意欲も高かったと言います。そのような環境下では、企業は「いかに市場のパイを獲得するか」に心血を注ぎ、「差別化」がキーワードでした。しかし企業はその差別化要因を商材である、商品・サービスそのものに求め、付加価値たる「サポート」などの部分には、まだ目を向けていませんでした。思えばこの頃から企業と生活者との意識に乖離が生じ始めたのかもしれません。
そのうえ、市場の飽和期と言われるように、物が満ちあふれた時代になり、バブルの崩壊による消費の冷え込みも加わって、生活者の購買行動は選択性が高まりました。マーケティングの世界では、「無駄な物はいらない」という生活者が「買わない自由」を覚えたと表現されます。また、自らが対価を払ったことに対する権利の主張も強くなりました。さらにインターネットが普及するようになり、情報レベルにおいて生活者は企業と全く対等な力を手に入れました。

■力をもった生活者に対応するには
編集部:今のお話が「生活者の要求水準の高度化」という変化の背景なのでしょうか。
金森氏:そうです。生活者は時代の変化と共に確実に、意識が変化し、かつ、企業に比肩する情報という力を手に入れました。以前であれば、生活者からの「苦情」に応対する場合、「苦情処理」という言葉が用いられていたように、「謝り倒して終わり」というケースが多くありました。しかし、今日の生活者はそれでは納得してくれません。
また、納得が得られなかった生活者の声がインターネットにより波及し、企業に大きなダメージを与えるようになりました。
「謝り倒し」型の対応をしていた時代、「苦情処理係」という担当者のいわば「職人芸」がまかり通っていました。しかし今日のクレーム発生件数は、そのような一部の職人に依存できるレベルになく、組織的な対応が必要になっています。また、生活者も謝り倒されず、「正しい情報開示と誠意ある対応」を求めてきます。
編集部:その辺りにFAQシステムの出番があると。
金森氏:はい。必要なのは「組織的に高いレベルで水準化された応対」です。
そのためには、顧客対応の窓口であるコンタクトセンターでのスタッフの教育やモチベーション管理なども重要です。しかし、そうした以前からの取り組みに加え、今日的なテクノロジーの活用に期待しています。

■テクノロジーの結実としてのFAQシステムへの期待
編集部:ご自身もコンタクトセンターのご出身ですね。
金森氏:ええ。ただ、私が在席していた頃にはまだ、FAQシステムのようなテクノロジーが開発されていなかった。いわゆる紙がファイリングされた「応対マニュアル」と「Q&A集」です。とてもそれでは今日の生活者の要求レベルには応えられなかったでしょう。高度な応対に欠かせない「情報提供の武器」としてFAQシステムは存在します。
市場が飽和し、新規顧客を獲得することよりも、囲い込みが重要であると言われて久しい昨今。また、前述のような顧客対応のミスが企業の存亡にも関わりかねないような環境。そのような中で、よりよい企業と生活者の関係構築のためにも、よりFAQというソリューションが磨き上げられていくことに期待しています。
 編集部:ありがとうございました。

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同メールマガジン「Knowledge Power Magazine」では、コンタクトセンター、ナレッジマネジメント、エンタープライズサーチなどの話題が月に1~2回配信されてきますので、ご興味のある方は以下をご確認ください。
http://www.justsystem.co.jp/km/press/


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