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2007.05.25

たまにはラーメンの話題でも

先日、前職の旧社屋があった界隈に所用あって立ち寄った。時はちょうど11時過ぎ。
当時「毎日でも食べたい」と思い、事実通いつめて体重の増加に随分貢献してくれたラーメン店を思い出し行ってみることにした。
「この時間だともう行列だろうなぁ」と思って到着すると、あっさり入店できた。メニューを見ると何か変わっている気がする。あ、値段が安くなっているのだ。これは嬉しい。繁盛したので、謝恩価格なのか?
ともあれ、名物の塩ラーメンを注文する。ここの一番は、単純な塩味ではなく、実は澄んだスープの色に似合わない、濃厚な様々な出汁が利いた味わい。少々、濃い味で健康が気になるのだがともかく旨い。

期待して一口すする。あれ?意外と薄味。客への健康配慮か?更に一口。・・・薄いのではない。味が・・・しない。
一番の特徴であった、様々な出汁が醸し出す深い味わいがなくなっている。随分と単純で薄い味。
ふと冷静になってみて、周りを見回すと、以前に比べて店に活気がない。当時なら続々と人が押し寄せ行列ができる時間だ。パラパラと来店客はあるが、満席にはならない。
更に店員の数も少ない。また、「ランチには小ライスがつきますが、お付けしますか!」という元気なその声掛けもない。当時はその勢いに「太っちゃうなぁー」と思いつつ、ごはんがスープの味と、チャーシューに実に合うので、ついもらっていたのだが、サービスはなくなったのか?と、思ったら、常連とおぼしき若いサラリーマンが、「ライスください」というと、店員が返事もなく持ってくる。うーん、何と活気が無くなったものか。しかもよく見れば、チャーシューの枚数が減っているではないか。安くなっていて当然だ!と少し腹が立ってくる。

こんなもので腹を満たして太っては損してしまう。と、三分の一ぐらいをどんぶりに残して店を出る。「ごちそうさま」と一言言うも、かつての「ありがとうございましたぁ~!!」の元気な声はない。残したことを怒っているのか、活気がない一連の対応の続きなのか。
店を出てふと周りを見回してみると、斜め前に「刀削麺」の新店舗がある。人が続々入っていく。
あら、そっちに客を取られてしまったのか?

もともと、このエリアは老舗だが人気のないラーメン店が一店と、どうにも衛生的でない昔ながらの中華屋が一軒あるだけの、「ラーメン真空地帯」であった。そこに当時進出してきて大成功したのがこの店。
その後、表通りに有名チェーンの豚骨ラーメン店や、しょう豚骨の店、さらに一本向こうの通りにも博多ラーメンの店ができても、この店はチャンピオンの座を保ち、常に常連が列をなしていた。

そんなある時、いくつかのグルメ誌や、タウン誌に立て続けに取材・掲載され、遠方からも人が大挙して行列に拍車がかかった。昼休みの時間が限られている、近隣の常連サラリーマンは店に近づけなくなった。
さらに、土曜などの休日出勤時に「こんな日なら」と時間をずらして行ってみても行列は絶えることがなかった。
そうこうしているうちに、社屋が移転して、その店に行くこともなくなっていたが、久々に行ってみたら、様子は冒頭に記した体たらくであった。

元々、カウンターにほんの少しテーブルがあるだけの小さな店だった。常連客だけで溢れかえっていた。なぜ、それで満足ができなかったのだろう。
雑誌やその他メディアに取り上げられるのは名誉なことだろう。しかし、常連が寄りつけなくなってしまうほど、一見客を集めてどうするのか。結果は今日如実に表れていたように思う。新規顧客が集まること。名声を得ること。それもよかろう。しかし、既存顧客をおろそかにした結果の代償は大きかったようだ。
一見客が去って、かといって常連客も戻らず、その後にできた新店に取られる。客が減り、利益が減った穴埋めを人減らしと、恐らく材料費の削減をして、結果としてサービスの低下、味の低下。また、さらなる客の減少という、止まらない悪循環に陥ったのではないだろうか。
どこかで立ち止まった考え直すことはできなかったのだろうか。

いや、他の商売でも一緒だ。他山の石として考えてみたい。

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Comments

同業者として今回のブログ、ヒヤッとしました。

うちもバッドサイクルにはまってしまわないようにがんばらなくては。。

ありがとうございます。

Posted by: 戸田のお好み焼屋 | 2007.05.25 10:15 PM

お好み焼き屋さん、お久しぶりです。
その後、ビジネスは順調ですか?
「固定客」をいかに確保していくかが、やはり店舗ビジネスは基本ですよね。
頑張ってください。

Posted by: 金森努 | 2007.05.26 01:48 PM

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