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2007.05.14

コンビニにおける「顧客志向」 By.青学生

コンビニエンスストアに顧客が求める「価値」とは何だろうか。
まず「開いていること」。これがマーケティングの大家、P.コトラーが”製品特性三層モデル”で定義した「中核」であることは間違いない。
セブンイレブンの「開いててよかった!」の名コピーは何年経っても色褪せない。
加えて、円滑なオペレーションが、三層モデルの二層目である「実体」に当たるだろうか。品出しをしている担当者が、少しでも会計待ちの客が溜まると、クローズしているレジをさっと開けて、「お次にお待ちのお客様どうぞ」などというものだ。
最近はマニュアルが進化してきたためか、さらにオペレーションが磨かれてきているように思う。一方、そうした応対ができていないコンビニは、どこか空気が淀んだように活気がなく、いつしか閉鎖されていたという例に何度か遭遇した。

さて、先週末土曜日、いつものように青山学院大学にて「産業論(ベンチャービジネスとマーケティング)」の講義を行った。内容は「顧客視点・顧客志向について」であり、”金森節”の中核をなすパートである。
当Blogを以前からお読みいただいている方にはおなじみだが、まず「顧客がそのビジネスに求める”本質的価値”」を理解すること。それを通じて「顧客に利便性と納得・満足を提供すること」。そのためには「顧客に対する理解を深めること」である。
上記を得意の「生命保険会社セールスマンの例」や「銀座伊東屋の顧客対応の極意」などの例を用い、学生にわかりやすく伝えたつもりだ。
すると、講義終了後、一人の学生が質問に来た。「コンビニでバイトをしているが、先の例を当てはめると、どういう事になるのか」と。そこで自分の考えを述べさせると、非常によい回答が返ってきたのである。

曰く「自分はできるだけ担当している時間帯の馴染み客を覚えるようにしている。そして、例えばいつもタバコを買いに来る客にはレジに来たとき、注文される前に”いつもの銘柄”をスッと差し出すのだ」という。
コンビニエンスストアといえば”マニュアルに基づいた画一的な応対”を思い浮かべてしまうが、「顧客の想定しているレベルを超える応対」を目指している”現場のアルバイト”の熱い思いを聞かされ嬉しくなった。
マニュアルが定められている場合、それは「最低限の顧客満足」を確保するため励行されるべきであるが、それを超えた「顧客の期待以上のサービス」が提供できるか否かは「現場担当者の問題意識」にかかっているともいえる。「伊東屋」はその好例だ。
コンビニエンスストアの場合、やはりマニュアルに基づいた一定品質のオペレーションが基本であり、余り奇をてらった対応に走りすぎるのは問題だろう。
しかし、マニュアル通りの応対を漫然と行うのではなく、それを超えようという担当者を採用し、さらに動機付けし、良好なサービスを提供させることは、店舗の経営にも大きく影響するはずだ。
都市部では店舗過剰傾向にあると伝えられる同業界。生き残りのためには、彼の学生のような”熱いハート”の持ち主の確保が必要となってくるのではないか。

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