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2007.03.26

生活者視点を行政に活かすマーケティング思考

本日、某区役所にて「幹部職員勉強会」という会合で講演を行った。
自治体職員対象の講演、実は金森は初めてであったが、常々、「行政にもマーケティング思考が重要」。
さらに、「企業が”顧客視点”に留意するように、行政も”生活者視点”を会得すべき」。
もっと過激に「生活者視点なき行政は”押しつけ”であり、そこから”ハコモノ発想”が起きるのである」と主張していただけに、こうした機会を得られるとは願ったり叶ったりであった。

「区長以下90余名の参加者であり、担当業務も様々。直接区民と接する機会がない受講者も多い」と事前に聞かされていたので、まぁ、5~10%の受講者が寝るのは覚悟と思っていたが、(通常の講演では例え500名相手の講演でも全員寝かさないのが金森のモットーである)、実に受講者は熱心であり、誰一人眠らなかった。傾聴度の高さ、熱意が伝わってきた。区政の変革を感じた。

演題は「”顧客視点”と”本質的価値”・・・マーケティングを切り口として」。得意の「金森節」である。
ただ、一番気を付けたのは、一般企業と行政の立場の違い。
営利企業と自治体の行政サービス、立ち位置は違う。
しかし、そうはいっても、「生活者=顧客」の視点に立って、「本質的な価値を提供する」ことが重要。
と、いうことをいかに理解してもらうかであった。
「一般企業と行政は違うんだ!」と入り口でバリアを張られては、話しは先に進まない。
だが、「行政で考えればこうですね!」と随所で置き換え、言い換えをする留意はしたものの、職員は普段の業務を通じてその重要性を理解する素地はできていたようだ。
80分の講演では大きく頷きながら傾聴し、共感してくれたようだ。また、質疑も活発で10分では全く足りなかった。

講演で使用したスライドを1枚。
1_3

ここで、コトラーの説を元に解説を始めた。
マーケティングとは「交換」の活動である。
提供者と顧客は何を交換しているのか。
提供者は「モノやサービス」を提供し、顧客はそれに対して「対価」を払っている。
・・・実はそうではない。
顧客は提供者のモノやサービスからもたらされる「価値」に対して「対価」を払っているのである。
・・・これは「行政」と「生活者」の関係でも同じである。
では、「生活者の求める価値」とは?
また、どうやってそれを行政は認識することができるのか?
ここで、「顧客視点」が」必要になり、求められている「価値」とは何なのかを知るために、
提供すべき「本質的価値」を考え抜くことが求められるのである。

・・・というぐあいに、始まる。

が、まぁ、そこは金森の講演なので、「でも難しく考えないでくださいね。まずは”タウン・ウォッチ”でその練習をしましょう」と得意のフィールドでさらにつかみを入る。
さらにいくつもの事例を織り交ぜながら「カスタマーインサイト」のフレームワークで「本質的な価値」を考えてもらうパートへと続く。(このBlogをよく読んでもらっている方には、すぐに内容はわかるだろう)。
常に笑いが途切れないのは、傾聴している証拠だ。講師冥利に尽きる。

というわけで、初の自治体職員向けの講演を行ったが、機会があればまた、是非こうした活動を通じて、自分自身も一生活者である故、行政の変革を促していければと思う。

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