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2006.12.23

「定番のヒミツ」第3回

日本実業出版社の季刊誌「ザッツ営業」好評発売中です。

ザッツ営業 http://www.njh.co.jp/that/that.html

同誌に連載中のコラム欄第3回が掲載されています。

以下、転載。

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「1世紀近くAIDEESを実践してきたL.L.Bean」

 前回、「AIDEES」という最近注目されている消費者行動モデルを紹介した。Experience(経験)し、対応の良さにEnthusiasm(惚れ込み)、人にShare(推奨)するというものだ。それを1世紀以上前に実現したのがL.L.Bean, inc.同社の根幹をなすポリシーが“Guaranteed You Have Our Word”である。今でこそ「100%顧客満足」を標榜する企業は多いが、その誕生物語を紹介したい。
 創業者はレオン・レオンウッド・ビーン。米国北西部メイン州の生粋のハンターでもあった。彼が、自らの経験を生かして開発・販売したのが「メイン・ハンティングシュー」。1912年のことである。作業用のゴム靴にレザートップを縫いつけた、ハンティング中に足が冷たく濡れることのない画期的な商品であった。
 彼は早速狩猟許可証保持者リストを元にチラシを発送。100足の注文を獲得した。しかし100足中、90足がゴムの靴底とレザーのトップがはがれてしまったと返品されてきた。これによってレオンは垣間見えた成功から一気に事業を失う危機に瀕したのだ。しかし、彼は顧客への約束通り全額を返金。さらに完全な商品を完成さると共に、どんな対価を払ってでも顧客を満足させるというポリシーを確固たるものにしたのである。
 その真摯な対応に顧客は心から満足し、同社の製品・サービスの質の高さを揃って喧伝した。まさに「AIDEES」である。
 L.L.Beanは現在日本でも数店舗を構え、日本語版カタログも数多くの人が利用し、有名になっている。同社が日本に進出したのも「AIDEES」の効果によるものだろう。20年ほど前の個人輸入ブームの頃、一部マニアが英語のカタログと格闘し、関税の計算に頭を悩ませながら、知る人ぞ知るブランド、L.L.Beanに触れた。当時は新鮮だったフリース素材の鮮やかな衣類や、何より確かな質感を持ったハンティング・シュー。それらを誇らしげに身につけ、日本の顧客もL.L.Beanを喧伝したのだ。筆者もその一人である。

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