My Photo

サイト内検索


  • ウェブ全体から検索
    ココログ全体から検索
    このブログ内を検索

【マーケティング講座】

お勧めマーケティング関連書籍

  • 金森 努: 3訂版 図解よくわかるこれからのマーケティング(DOBOOKS)
    初めての人から実務者まで、「マーケティングを体系的に理解し、使えるようになること」を目的として刊行した本書は、2016年に「最新版」として第2版が発売されました。 それから6年が経過し、デジタル技術の進化やコロナ禍という大きな出来事もあり、世の中は既に「ニューノーマル」に突入しています。 その時代の変化に合わせて本文内容の改訂、新項目の追加や事例の差し替えなどを大幅に行ないました。
  • 金森 努: 9のフレームワークで理解するマーケティング超入門 (DO BOOKS)

    金森 努: 9のフレームワークで理解するマーケティング超入門 (DO BOOKS)
    「マーケティングって、なんとなく知っている」「マーケティングのフレームワークは、わかっているつもりだけど業務で使いこなせていない」・・・という方は意外と多いのが実情です。 「知っている」「わかっている」と、「使える」の間には、結構大きな溝があるのです。 その溝を、最低限の9つのフレームワークをしっかり理解し、「自分の業務で使いこなせる」ようになることを目指したのがこの書籍です。 前著、「最新版図解よくわかるこれからのマーケティング」は、「教科書」的にマーケティング全体を網羅しているのに対して、こちらの「9のフレームワーク・・・」は、「実務で使いこなすための「マニュアル」です。 もちろん、フレームワークをしっかり理解するための、実事例も豊富に掲載しています。 「よくわかる・・・」同様、多くの企業研修テキストとしてもご採用いただいています。

  • 金森 努: 最新版 図解よくわかるこれからのマーケティング (DOBOOKS)

    金森 努: 最新版 図解よくわかるこれからのマーケティング (DOBOOKS)
    旧版(水色の表紙)は6年間で1万部を販売し、それを機に内容の刷新を図りました。新章「ブランド」「社内マーケティングとマーケティングの実行」なども設け、旧版の70%を加筆修正・新項目の追加などを行っています。本書最新版は発売以来、10ヶ月で既に初版3千部を完売。以降増刷を重ね、約1万部を販売していおり、多くの個人の方、大学や企業研修で「マーケティングのテキスト」としてご愛顧いただいております。

  • 金森努(監修): あのヒット商品はなぜ売れるのか? ─気軽に読むマーケティングのツボ─ (TACビジネススキルBOOK)

    金森努(監修): あのヒット商品はなぜ売れるのか? ─気軽に読むマーケティングのツボ─ (TACビジネススキルBOOK)
    ヒット商品ネタ51連発!このブログ記事のネタを選りすぐってコンパクトで読みやすく図表付きに再編集しました!

  • 金森 努: 「売れない」を「売れる」に変える マケ女<マーケティング女子>の発想法 (DO BOOKS)

    金森 努: 「売れない」を「売れる」に変える マケ女<マーケティング女子>の発想法 (DO BOOKS)
    打倒「もしドラ」!を目論んだ(笑)ストーリー展開のマーケティング本。初心者にもわかりやすいマーケティングの全体像に基づき、実践・実務家も納得のリアリティーにこだわりました!

  • 金山宇伴(著)・金森努(監修) : ペンギンが考える

    金山宇伴(著)・金森努(監修) : ペンギンが考える
    ペンギンの世界を舞台に「考えるとはどういうことか」「論理的思考(ロジカルシンキング)とは何か」を考える、スラスラ読めて身につく本です。初心者の入門書として、一度学んだ人の復習にと活用できます。

  • 金森努: ポーター×コトラー 仕事現場で使えるマーケティングの実践法が2.5時間でわかる本

    金森努: ポーター×コトラー 仕事現場で使えるマーケティングの実践法が2.5時間でわかる本
    マーケティングをストーリーで学び、「知っている」が「使える」になる本。1つ1つのフレームワークが、面白いように「つながっていく」感覚を実感してください!

  • 金森 努: “いま”をつかむマーケティング

    金森 努: “いま”をつかむマーケティング
    7編の取材を含む、2010年のヒット商品など約30事例をフレームワークで切りまくった「マーケティング職人・金森」渾身の1冊。フレームワークを学びたい人にも、フレームワークの具体例を知りたい人にも、朝礼で話せるコネタが欲しい人にも役に立つこと間違いなしです!

  • 長沢 朋哉: 世界一やさしい「思考法」の本―「考える2人」の物語

    長沢 朋哉: 世界一やさしい「思考法」の本―「考える2人」の物語
    「分かるとできるは違う」と言われるが、両者間には距離がある。実業務のどこで使えるのか気づけない。だから使えない。本書はお菓子メーカーのマーケティング部を舞台にした「若者2人の成長物語」を通して、戦略思考、論理思考、クリティカル・シンキングなどの、様々な思考法が展開されていく。ストーリーで「使いどころ」をつかめば、実践できない悩みの解消が図れるだろう。 (★★★★★)

  • ダン アリエリー: 不合理だからすべてがうまくいく―行動経済学で「人を動かす」

    ダン アリエリー: 不合理だからすべてがうまくいく―行動経済学で「人を動かす」
    フレームワークの「使用上の注意」は、「人の心はフレームワークだけでは切れない」を常に認識することだ。「行動経済学」に注目すれば、経済合理性に背く人の行動の謎の意味が見えてくる。謎の解明を様々なユニークな実験を通して、著者ダン・アリエリー節で語る本書は、「フレームワーク思考」に偏りすぎた人の目から何枚もウロコを落としてくれるはずだ。 (★★★★★)

  • セオドア レビット: レビットのマーケティング思考法―本質・戦略・実践

    セオドア レビット: レビットのマーケティング思考法―本質・戦略・実践
    「顧客はドリルが欲しいのではない、穴が空けたいのだ」や、「マーケティング近視眼(Marketing Myopia)」で有名なレビット教授の名著。製品とは何か。サービスとは何か。顧客とは何か。そして、マーケティングとは何かと問う、今まさに考え直すべき原点が克明に記されている名著。 (★★★★★)

  • フィリップ・コトラー: コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則

    フィリップ・コトラー: コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則
    コトラーはマーケティングは「製品中心(Product out)=1.0」「消費者中心(Customer Centric)=2.0」。それが「人間中心・価値主導(Social)=3.0」にバージョンアップしたと論じている。本書は「マーケティング戦略」の本というよりは、今日の「企業のあるべき姿」を示しているといえる。その意味では、「では、どうするのか?」に関しては、新たなソーシャルメディアの趨勢などに考慮しつつ、従来のコトラー流2.0を十分に理解しておくことが必要だ。 (★★★★)

  • 鈴木 準・金森 努(共著): 広告ビジネス戦略―広告ビジネスの基礎と実践 (広告キャリアアップシリーズ 1)

    鈴木 準・金森 努(共著): 広告ビジネス戦略―広告ビジネスの基礎と実践 (広告キャリアアップシリーズ 1)
    広告に関する本は、いわゆる広告論や広告制作の手法を述べていても、マーケティング理論を前提としたものは少なかったように思います。「マーケティングの中における広告ビジネス」を具体的にまとめました。さらに、当Blogで「勝手分析」した事例を企業取材によって、マーケティングと広告の狙いを検証しました。多くの現役広告人と広告人を目指す人に読んでいただきたいと思います。

  • 金森 努: 図解 よくわかるこれからのマーケティング (なるほど! これでわかった) (DO BOOKS)

    金森 努: 図解 よくわかるこれからのマーケティング (なるほど! これでわかった) (DO BOOKS)
    金森の著書です。フレームワークやキーワードやセオリー、事例をマーケティングマネジメントの流れに沿って102項目で詳説しました。フレームワークの使いこなしと事例には特にこだわりました。金森のオリジナル理論もあり!

  • 山田 英夫: 新版 逆転の競争戦略―競合企業の強みを弱みに変える

    山田 英夫: 新版 逆転の競争戦略―競合企業の強みを弱みに変える
    リーダーの戦略や、チャレンジャーがリーダーを倒す方法など、ポーター、コトラーの理論を更に実践的な事例と独自フレームワークで解説した良書。事例がちょっと古いが、今、読み返してもためになる。在庫が少ないので、中古本でも出ていれば即買いをお勧め。 (★★★★)

  • 金森 努: 実例でわかる!差別化マーケティング成功の法則 (ビジマル)

    金森 努: 実例でわかる!差別化マーケティング成功の法則 (ビジマル)
    このBlog記事一話一話が見開きで図解されたわかりやすい本になりました。ヒット商品のヒミツをフレームワークで斬りまくった、ネタ56連発。是非一冊!

  • 後藤 一喜: 費用対効果が見える広告 レスポンス広告のすべて

    後藤 一喜: 費用対効果が見える広告 レスポンス広告のすべて
    「レスポンス広告」とは資料・サンプルの請求や商品の注文を消費者から獲得するための広告のこと。そのための方法論は、ブランドイメージをよくするといった目的とは全く異なる。本書は多数の広告サンプル(精度の高いダミー)を用いてレスポンス広告のキモを具体的かつ詳細に解説している。「レスポンス広告の鬼」たる筆者ならではの渾身の1冊。 (★★★★★)

  • ジョン・P・コッター: カモメになったペンギン

    ジョン・P・コッター: カモメになったペンギン
    どんなすばらしいマーケティングプランも、結局は人が動かなければ成功しない。故に、リーダーシップ論が重要となる。本書はコッター教授の「企業変革8ステップ」が寓話の中でわかりやすく記されている良書である。金森絶賛の一冊です。 (★★★★★)

  • マルコム・グラッドウェル: 急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則

    マルコム・グラッドウェル: 急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則
    2000年発売の良書。旧タイトル「ティッピング・ポイント」が文庫本化されたもの。クチコミの本ではなく、イノベーションの普及が何かのきっかけで一気に進む様を、各種の事例を元に解明した、普及論にも通じる内容。(うっかりリストに入れ忘れてました)。オススメです。 (★★★★★)

  • 野中 郁次郎: イノベーションの作法―リーダーに学ぶ革新の人間学

    野中 郁次郎: イノベーションの作法―リーダーに学ぶ革新の人間学
    経済分野最強のジャーナリスト勝見 明紙と、経営学の大家野中 郁次郎先生という黄金コンビによる傑作。いくつもの企業でのイノベーション事例を物語風に紹介しながら、その変革の要諦を解明、さらなる提言をメッセージしている。読み応え十分。 (★★★★★)

  • 野中 郁次郎: イノベーションの本質

    野中 郁次郎: イノベーションの本質
    最新刊の「イノベーションの作法」に比べると、少々こちらは「野中理論」の難しい部分が表面に出ているように思えるが、発売当初、ナレッジマネジメントの観点からしか読んでいなかったが、読み返してみれば、本書の1つめの事例である「サントリー・DAKARA」はマーケティングでも有名事例である。むしろ、本書での解説は、マーケティングのフレームワーク上の整合ではなく、そのコンセプト開発に力点が置かれており、その精緻な記述は圧巻であった。読み直して得した気分になったので、ここで併せて紹介する。 (★★★★)

  • グレン・アーバン: アドボカシー・マーケティング 顧客主導の時代に信頼される企業

    グレン・アーバン: アドボカシー・マーケティング 顧客主導の時代に信頼される企業
    だいぶ発売されてから時間が経ってしまったのですが・・・。 二度目に読んで、「お勧め」しようと思いました。 そのわけは、一度目は「いかに顧客と優良な関係を構築することが重要か」という当たり前なことを力説しているだけの本だと思ったからです。 事実、そうなんです。アドボカシー(advocacy=支援)という新しい言葉を遣っただけで。 ただ、その「当たり前なこと」のまとめ方が秀逸であり、我々マーケターにとっては「当たり前」でも、その考え方がどうしても理解できない石頭な人に読ませると、なかなか効果的だと分かりました。 さて、皆さんもそんな人が周りにいたら読ませてみては? (★★★)

  • レスター・ワンダーマン: ワンダーマンの「売る広告」

    レスター・ワンダーマン: ワンダーマンの「売る広告」
    ダイレクトマーケティングの創始者であり、金森の心の師でもある、レスター・ワンダーマンの「BEING DIRECT」(英文名)が12年ぶりに改訂されました。 詳しくは、Blog本文の10月16日の記事を参照ください。 必読の書です。 前版は電通出版だったので入手が少々面倒でしたが、今回は一般の出版社からの刊行なので、アマゾンで購入できます。この本の画像をクリックすれば、アマゾンのサイトにリンクしますので、是非! (★★★★★)

  • フレドリック・ヘレーン: アイデア・ブック スウェーデン式

    フレドリック・ヘレーン: アイデア・ブック スウェーデン式
    実は、この本は金森の入院中の頂き物。結構はまりました。 スウェーデンの売れっ子セミナー講師が自らのセミナーで用いている30の設問を、気の利いたイラストに載せて紹介している。「レンガの使い方を10通り挙げなさい」のような、「ん?どこかの自己啓発セミナーで聞いたな~」というようなネタもありますが、ひねりの効いた問いかけもいっぱい。ざっと流し読みしたら20分で読み終わってしまう絵本になってしまいますが、本気で問いかけの答えを考えると、なかなか論理思考も鍛えられます。金森もお気に入りの問いかけは出典を明らかにして、自分の企業研修で使わせてもらっています。 ちなみに、この本の2(続編)も出ています。2冊揃えば送料も無料。「あわせて買いたい!」。 (★★★★★)

  • パトリシア ジョーンズ: 世界最強の社訓―ミッション・ステートメントが会社を救う

    パトリシア ジョーンズ: 世界最強の社訓―ミッション・ステートメントが会社を救う
    重要な本をお薦めするのを忘れていました。この本も結構、私の座右の書となっています。「ミッションステートメント」の重要性もコラム等で繰り返し述べてきました。それがしっかりしていないが故に、会社自体が方向性を見失い、社員も求心力をなくす。また、顧客のことも忘れてしまう。ミッションステートメントは壁に黄ばんだ紙に書いてあるものを、朝礼で呪文のように唱和するためのものではないのです。社員全員、全階層がそれを本当に理解し、行動できれば会社に強大なパワーが生まれるはずです。この本は「強い企業の強いステートメント」が紹介・解説された良書です。 (★★★★)

  • エベレット・M.ロジャーズ: イノベーション普及学

    エベレット・M.ロジャーズ: イノベーション普及学
    もはや絶版でプレミアがついて現在ユーズドで3万円!(昨年までは2万円以下でした。定価は8千円弱)。 しかし、一度は翻訳版とはいえ原書を読みたいもの。 私のコラムでもよく取り上げています。 様々なマーケティングの入門書にも部分的に取り上げられていますが、誤った解釈も多く、「イノベーションの普及速度」などの重要項目も抜けています。 ただ、基本的には社会学の学術書なので、完読するのはチトごついかも。(それで星4つ。内容的には断然5つですが。)3万円ですが、手にはいるならラッキー。 10万円にならないうちに・・・? (★★★★)

  • ジャストシステム・エンタープライズソリューション協議会/JECS: 思考停止企業

    ジャストシステム・エンタープライズソリューション協議会/JECS: 思考停止企業
    すみません。これは宣伝です。 Blogにも「共著で実践的なナレッジマネジメントの本を出しました」と紹介いたしましたが、この度第二版(重版)ができました。 初版で終わったしまうことの多いビジネス書において重版はうれしい! まだお読みになっていない方は是非! (★★★★★)

  • フィリップ・コトラー: マーケティング10の大罪

    フィリップ・コトラー: マーケティング10の大罪
    これも分かっている人向き。 コトラーの中では「最も今日的な本」であると言えるでしょう。コトラー大先生と私ごときを並べて語るのは不遜の極みですが、私が旧社電通ワンダーマンのニューズレターや日経BizPlusの連載でしきりに訴えてきた内容が集約されている気がします。うーん、大先生と何か視点が共有できているようで読んでいて嬉しくなってしまった一冊でした。 (★★★★★)

  • フィリップ・コトラー: コトラーのマーケティング・コンセプト

    フィリップ・コトラー: コトラーのマーケティング・コンセプト
    今度は分かっている人向け。そういう人はたぶんもう買っていると思いますが・・・。 コトラー特有の大作ではなく、マーケティングの中でも重要なコンセプトを80に集約して解説を加えた、ある意味他のコトラー本の「攻略本」とも言える。 常にデスクサイドに置いておき、用語集として使うもよし、ネタに困ったときにパラパラと眺める「ネタ本」としてもよし。マーケター必携の本であると言えましょう。 (★★★★★)

« June 2006 | Main | August 2006 »

July 2006の4件の記事

2006.07.15

軽んじられている”experience”

Img_0942

写真は近所のスーパーに行ったら手渡された、新発売のビールの試飲サンプル。
少しボケて写っていますが、分量に注目。
小さなカップの底の方に少しだけ・・・ケチ。

いや、ケチという問題だけではなくて、こんな分量で「試飲」の効果があると思っているのだろうか。

手渡す際には「さわやかな・・・・の喉ごしをお試しください!」などと言っているが、
これではのどを通ったかどうかもわからない。

金森の好きな、ロジャースのイノベーション普及学でも、「試行可能性」が重要であると述べられている。

http://kmo.air-nifty.com/kanamori_marketing_office/2005/10/__700c.html

また、AMTULの法則は、特にトライアルの部分に重きが置かれた消費者購買行動モデルである。
(A=attention M=memory T=Trial U=Usage L=Loyalty)

上記からも、試行という経験(experience)が重要なことはわかるだろう。
しかし、金森が出会った店頭サンプリングは明らかにそれが軽んじられている。

明らかに無駄。むしろ、やることによって悪印象を残す店頭キャンペーンであった。 

2006.07.10

新連載「定番のヒミツ」

日本実業出版社の季刊誌「ザッツ営業」の創刊第二号から連載を始めました。

ザッツ営業 http://www.njh.co.jp/that/that.html
同誌は「営業担当者の“心・技”を支える実践的な専門誌」と称し、営業実務の様々な話題を幅広く取り扱っています。
その誌面の巻頭コラムを担当することになりました。

1ページだけですが、巻頭でしかもカラーというのはなんだかうれしいものです。

第1回は金森の得意の持ちネタである「BMWのポジショニング」についてです。
色々なところで取り上げてきたネタですが、今までの中で一番すっきりとまとめられた気がします。

次号ではこのBlogでもご紹介した「伊東屋」さんを題材にしようかなと思っています。

以下、転載。

--------------------------------

世の中には常に売れ続ける「定番」と呼ばれるものがある。なぜ定番は売れ続くことができるのか。当連載はその謎をマーケティングのセオリーから考察する。

■第1回:「BMW・その ポジショニングの強さ」

 プレミアムカーの代表格といえばドイツ車の「BMW」の名前を挙げる人も多いだろう。
日経が行った「信頼できるブランド調査委」では、一般生活者が想起する「高級外国車」の代表的なブランドは「メルセデス・ベンツ」であった。しかし、昨年の日本における販売台数は、ついにメルセデス・ベンツを追い抜きBMWが第1位に輝いた。一般生活者のイメージが高くとも、実購買層の理解が高い方がメーカーにとって有り難いのはいうまでもない。
BMWの強さの秘密は何か?それは、以前、日経のコラムで語られていたBMW社パンケ社長の言葉に顕れていた。曰わく「BMWの強さは、そのポジショニングの明確さにある」と。BMWのポジショニングは「究極のドライビングマシン」と定義されている。そのポジショニングから、同社の広告コミュニケーションに常に使用している「駆けぬける歓び」という名コピーが生まれた。ポジショニングが明確ということは、物作りからコミュニケーション、販売の現場までが共通の認識の元、顧客に向かえるということを意味している。
 マーケティングのセオリーからすると、「STP」という考え方がある。市場を同質な固まりに分類するSegmentationを行い、市場の中から狙うべき層を捜すTargetingを経て、そのターゲットに対しどのような顔を見せるのか、立ち位置を取るのかというPositioningを検討する。しかし、BMWは、S→T→Pというような思考手順は取っていないはずだ。同社社長の言葉通り、「ポジショニングありき」なのだ。そのポジショニングに共感した顧客が集まってくる。顧客の期待を裏切らないよう、技術者は開発を行い、マーケターはコミュニケーション戦略を練り、セールスは接客に気を配る。「ポジショニングを元にした、全ての利害関係者の一体感」が同社の真の強さの秘密なのであろう。

2006.07.05

マーケティングの視点で小泉政治を振り返る

日経BizPlusの連載が更新されました。

今回は得意の「タウン・ウオッチもの」ではありません!
どうしても政治がらみの原稿を書いてみたくなって着手したのですが、
どうにもマーケティングと政治は食い合わせがよくないのかかなり苦戦しました。
原稿、書き直すこと10回近く。
しかし、書き直すごとに色々と見えてきた気がします。

是非、苦心の作をお読みください。


http://bizplus.nikkei.co.jp/colm/kanamori.cfm


----------------<以下バックナンバー用転載>-----------------------


 いよいよ小泉政権も残すところ3カ月を切った。9月の自民党総裁選に向け、「ポスト小泉」レースも本格化してきた。今回は趣向を変えて、「小泉劇場」「ワンフレーズ」など話題に事欠かなかった小泉政治について、マーケターの視点から振り返ってみたい。

■マーケティングの命は「ポジショニング」

 小泉純一郎首相の特徴と言えば、徹頭徹尾、有権者に対して「ポジショニング」を明確にし続けた点が挙げられる。

 伝統的なマーケティング戦略の立案は、市場を同質なカタマリに分類していく「セグメンテーション(Segmentation)」に始まる。続いて、そのセグメントの中のどれが狙いやすいかという「ターゲティング(Targeting)」を行い、さらにそのターゲットに対する立ち位置や商品の見せ方を考える「ポジショニング(Positioning)」という手順を踏む。いわゆる「STP」である。

 しかし、今日のマーケティングの世界では、このような後付けのポジショニングでは、強い商品は作れないと言われ始めている。特に「ブランド」が重要な商品においてその傾向が顕著である。

 なぜか。ブランド論の大家、デビッド・A・アーカーの「ブランド・エクイティ戦略」(ダイヤモンド社)の中にその答えがある。「丈夫である」とか、「素材がいい」など、客観的に測定可能な品質(工業的な品質)がしっかりしていることは、もちろん重要だ。しかし、工業的な品質はたいてい模倣できるため、それだけで他の商品との違いを打ち出し、ナンバーワン・ブランドの座を獲得するのは難しい。だから、「知覚品質」という「その商品ならでは」の価値を持って、顧客の主観的な評価を獲得することがブランドには必要である、とアーカーは論じている。目に見えない価値である「知覚品質」を獲得するためには、「ポジショニング」の明確さが求められるのである。

 ベストセラーになったW・チャン・キム著の「ブルー・オーシャン戦略」(ランダムハウス講談社)でも、突き詰めれば、「大胆なポジショニングの差異化」の重要性が示されているとも言えるだろう。「血みどろの戦いが繰り広げられる既存市場(レッド・オーシャン)を抜け出すためには、差別化と低コストを同時に実現し、競争自体を無意味にする未開拓の市場(ブルー・オーシャン)を創造すべし」というのが同書の主旨である。

■初めにポジショニングありき

 現在、日本での輸入プレミアムカー販売台数No1.はBMWであるが、ドイツ本社のヘルムート・パンケ社長は年初のインタビューで、「BMWの強さの秘密はそのポジショニングの明確さにある」と述べている(1月4日付日本経済新聞夕刊)。BMWのポジショニングが「究極のドライビングマシン」であることは有名だ。何とも分かりやすく力強い。

 それに対して元気のない米国車勢は相変わらず、どのターゲットにどのように製品をはめ込むかという「後付けのポジショニング」を行っている。フィリップ・コトラーは著書「コトラーのマーケティング・コンセプト」(東洋経済新報社)で、「ポジショニングとは、製品をどこに置くかという話ではない。見込み客のマインドのなかに、どう位置づけるかという話である」と指摘している。つまり、製品をどこに置くかということだけに腐心してオールラインアップでそろえられた米国車は、結果として魅力も特徴も乏しく、顧客にそっぽを向かれたというわけだ。

 翻って小泉首相はどうであったか。通常、政治家は自らの支持層を想定した上で、「公約」として、政策や、財政などの数値目標を掲げる。しかし、小泉首相の場合はまず「自民党をぶっ壊す」という強烈なメッセージで登場し、自らのポジショニングを裏付けるように行動した。その具体的な行動の成否は政治評論の専門家にお任せするとして、過去の政治家達に対し「大胆なポジショニングの差異化」をしているのは事実だ。国民からの高い支持率は、「今度の首相は今までとは違う気がする」「日本を変えてくれそう」という知覚品質を獲得していた証であろう。

■「STP」に続く「マーケティングミックス」はどうだったか

 マーケティング・プロセスの流れから考えると、STPの次は、4Pからなる有名なマーケティングミックス= Product(製品戦略) / Price(価格戦略) / Place(流通戦略) /Promotion(プロモーション戦略)を検討することとなる。

 4Pの全てに政治を当てはめるのは無理があるが、製品戦略に関しては、製品=政策ということになる。前述の通り首相は自らのポジショニングに従い、とにかく「改革・改革・改革・・・」という戦略を打ち立てた。分かりやすい「郵政民営化」を看板に、「官から民へ」という変革を断行することを製品戦略の柱としたわけだ。

 さらにプロモーション戦略であるが、毎日夕方にカメラの前に立って記者会見を開くなど、今までの政治家と明らかに異なる手法を取った。従前のような密室政治ではなく、直接国民に向かって分かりやすく問いかける。特に「郵政民営化の賛否をもう一度国民に聞いてみたい」などというセリフは、今までの政治家なら決して口にしなかったであろう。しかし、そのプロモーション効果は絶大であった。有名な「感動した!」も、政治家は腹の中をなかなか明かさないというイメージと、自らを対比させるものとして非常に有効だった。

■ トップからの大胆な権限委譲

 小泉政権のもう一つの特徴は、「大胆な権限委譲」である。「丸投げ」などとも揶揄(やゆ)されたが、竹中平蔵総務相を筆頭に、閣僚その他への大胆な権限委譲には驚かされるものも多かった。

 政治の世界に限らず、企業においてもトップが微に入り細をうがち各担当者に個別案件を直接指示していたのでは、大局を見失う。乱暴に言えば、明確なビジョン(ポジショニング)と強い意志さえあれば、ある程度「丸投げ」でもよいのだ。むしろトップが明確な方針だけを示し、後は丸投げしてくれた方が、「経営企画」「マーケティング部門」といった参謀・補佐役は、意地になってでも多数の戦略オプションを洗い出し、最良のプランをトップに提示しようという気持ちになる。

 筆者が講師をしている「グロービス・マネジメントスクール」で使用されているマーケティングの教材に、1950年代から75年頃までの本田技研工業の興味深い事例がある。カリスマ経営者の一人に必ず挙げられる故・本田宗一郎氏。彼には「世界一のバイクメーカーとして、米国でも一番になる」というビジョンがあった。そして同社は米国に自社ブランドの小型バイクを引っ提げて乗り込んだ。当時同社は既に世界一の生産量を誇っていた。そして、規模の経済を生かして海外進出を狙った先が、ハーレー・ダビットソンの牙城・米国であった。同じ海外ならば、潜在需要が大きい東南アジアの方がはるかに楽だ。しかし、あらゆるスタッフの諫言に耳を貸さず、それを断行したのは飽くなき「経営の意思」である。

 ここまで明確なビジョンを示されたら、部下達はどう思うだろう。時にトップは独善的で直感的だ。しかし、「この人が言っているのなら間違いはなかろう」「この人をいま一度男にしよう」と奮い立つ。事実、同社は小型バイクから始め、最終的にはハーレーを倒産寸前にまで追い込み、さらに再建の手をさしのべるまで市場を席巻することに成功したのであった。

■小泉首相は「優秀なマーケター」だったのか?

 さて、ここまで小泉政治を振り返ってきたが、マーケティングのセオリーからするとかなり正鵠(せいこく)を射ていることが分かる。しかし、個別の政策や首相の行動に関しては、様々な蹉跌(さてつ)があったことも事実だ。

 一体、首相は「優秀なマーケター」であったのか否か。ここからは筆者の推測の域を出ないが、小泉首相はマーケティング理論をそのまま政治に応用したように見えるものの、首相自身が理論を理解していたわけではないだろう。おそらく彼は、そのほとんどを「政治的カン」「嗅覚」に基づいて行動した。偶然とは言え、それが今日的なマーケティング理論と見事に整合していることは興味深い。

 これまでの日本の首相は「自民党派閥政治の産物」として生まれてきた。故にマーケティングのような視点より、政治力学に重きを置いていたのではないだろうか。しかし、小泉首相によって国民は「分かりやすい政治」のモデルを示され、目覚めた。米国における大統領選などは、全国民を巻き込んだ候補者のマーケティング合戦である。政治をとりまく情勢の変化、国民の意識変化や、海外の事例を考えれば、これからの政治家は意識的に政治にマーケティングを取り入れる必要があると言えよう。 

2006.07.03

「質問編」顧客視点”入門講座 第3回「ネットユーザーの変化がめまぐるしくて・・・」

「販促会議」の8月号が発売されましたので、前月号のバックナンバーを掲出いたします。
今回は特に、昨今のネットユーザーの心理に迫ってみました。
ご参照ください。


 前連載の第7回では広告業界の定番理論「AIDMA」モデルから、ネットユーザーの台頭によって生活者の購買行動の心理変容が「AISAS」モデルへと変化していることを述べた。つまり、「AIDMA」のAとIは従来と同じであるが、「検索」という手段を手に入れた生活者は、関心を持った物・サービスがあれば必ずといっていいほど何らかの検索エンジンで「Search(検索)」をする。その結果、購買=「Action(行動)」に至った後、今度は買った物・サービスに対して、友人・知人だけでなく第三者にも掲示板やBlog、SNSサイトなどを通して情報を広く「Share(共有)」するようになったのである。
 確かにこのモデルはネット社会である今日の代表的な生活者の購買行動モデルとして理解できる。しかし、前連載時に「代表的なパターンは理解できたが、もう少しどのようなタイプの生活者がいて、それぞれにどのような打ち手があるのかを知りたい」。というご要望を頂いた。そこで今回は、生活者のタイプ分類とその特徴、打ち手を解説しよう。

■モノの購入に対する意思決定と情報収集の態度に注目してみる
まずは図を参照してほしい。縦軸に生活者のモノの購入に対する意思決定能力の強弱を置いた。「誰かに相談しなければ購入の意思決定ができない人」。つまり「依存的な生活者」だ。周りにそのような人はいないだろうか?「あ、自分がそうだ」という読者もいるかもしれない。しかし、逆に何も人に相談せずに突然何かを購入して、人を驚かせるような人もいる。それを「自立的な生活者」と呼ぶことにする。ちなみに筆者は後者である。 
次に横軸を見てもらおう。情報収集の態度が受動的であり、あまり積極的な情報収集を行なわずに、自然と入ってくる情報に身を委ねている人々である。その逆に、常に能動的にアクティブな情報収集を行なっている人々もいる。
こうすると、四つの象限の中に四タイプの生活者のセグメントができる。以下、そのタイプ毎にその特徴と適切なコミュニケーションの方法を考えてみよう。

■「我が道を行く生活者」
左上の「自立×受動」の象限の生活者は人の話しもそこそこにしか聞かないし、ネットからの情報収集も行なわない。企業やマーケターの立場からすれば非常に手強い相手だといえよう。では、どのようなコミュニケーションの打ち手があるのだろうか。
はっきり言って、「打つ手なし」である。何を伝えようとしても自分の中の価値基準が絶対なので、何らかの心理変容や態度変容をコミュニケーションによって促そうとしても動かない。このような層にマーケティングコストを投下しても費用効率が非常に悪い。結論からすれば、「手を出さないことが一番」である。幸いにして、このような特性を持った生活者の比率は高くない。他のタイプの生活者を狙うべく、話しを先に進めよう。

■「昔気質の生活者」
情報過多の時代といわれて久しい。ネットに触れなくてもテレビは多チャンネル化し様々な情報を送り込んでくる。街ではこれでもかと思うほどフリーペーパーが振り撒かれ、しかも多くの人が「タダだから」とつい受け取ってしまっている。「情報の洪水」。既に個人の「可処分時間」の中では処理できない情報量が生活者の周りには流れ込んでくる。
その情報の取捨選択に精一杯で、自分から能動的にネットに情報を取りに行くことなどできないし、モノの購入も自分の意思だけでは決定できない。とすると、何を基準に判断しているかと言えば、数多の情報の中でも一番権威がありそうな情報源(メディア)を信用する。つまり、このタイプの生活者とのコミュニケーションは、今まで通りのマスのコミュニケーションで十分であるといえる。但し、このタイプの生活者も徐々に「希少種」になりつつあるだろう。

■「賢い生活者志向」
「賢い買い物をしよう」とネットで能動的に情報収集をする。しかし、モノの購入意思決定が人の意見に左右されがちなタイプの生活者は、ネットで拠り所とするのが「口コミサイト」だ。購入予定商品の話題が取り上げられている掲示板やblogを覗いてまわり情報収集をし、そして最終的には現実の友人・知人などに相談して態度決定をするというのが代表的なパターンだ。このタイプの生活者は現在の所、かなりの数が存在すると推測される。
 では、この層に対する有効なコミュニケーション方法とは何だろうか。それは本誌の2月号でも取り上げられた「ネット口コミ」である。個人の掲示板やblogでは自社商品に対してネガティブな評価や誤解、根も葉もない中傷などが巻き起こっていることも少なくない。
そのため、最近は企業自らが自社商品に関するblogサイトを立ち上げ、生活者にそこで思い思いに個々のblogを立ち上げさせて、各blogの新着情報やランキング情報を提供し盛り上げている。本誌2月号の特集でも紹介されたキリンウェルフーズの「リエータカフェ」http://www.lieta-cafe.com/ などは「あなたのD(ダイエット)ライフを楽しく賢くサポートする無料BLOGサイト」と宣言がなされ、明るく楽しい世界観をうまく作り出している。今まで企業は「自社のサイトでユーザーに自由に書き込みさせて、ネガティブな話しでも盛り上がったら大変である」と二の足を踏んでいた。しかし、うまく明るい世界観を演出することができれば、全体としてポジティブな話題が多くなり、仮にネガティブな話しが多少出ようともサイト全体として自浄作用が働き、やがて消えていく。同サイトが貢献したのか、「リエータ」は前年比4.5倍の売上を記録したそうだ。もはやこうした取り組みを見送る手はないだろう。

■「自称賢い消費者」
購買プロセスの全てを全て自己管理し、「賢い生活者」たらんとする層も最近はずいぶん増えてきた。前連載で紹介した、家電量販店の店先で「kakaku.com」の携帯版で当該商品の最安値を検索し、店員と交渉するような人々だ。何でもネットでガンガン検索して価格だけでなく、商品の性能や競合商品との比較など、あらゆる情報収集をして、全て自己判断で購入を決定する。
 このパターンの生活者は企業にとっては強敵であろう。しかし、増加するこの層に対して何か打ち手を考えなくてはならない。答えは「誠意ある情報開示」である。具体的に言えば、WEB-FAQの整備だ。WEB-FAQはメールでの質問を劇的に削減させることができるなど、オペレーション面での効用も大きいが、365日、24時間情報収集ができ、しかもそれが非常にわかりやすくできていたとすれば、この層の情報取得欲求にはもっともマッチすると言えよう。FAQは既購入者からの使い方や故障などに関する質問に対応するものという固定観念を捨て、むしろ購入検討層への訴求に効果的であると認識し、それに見合うFAQコンテンツの整備を行なうことをお勧めしたい。

■WEB-FAQによる「エモーショナルなブランド訴求」
 「賢い消費者志向」層は前述の通り手強い。しかも今後どんどんそちらに生活者はシフトしていく気配がある。とすれば、「誠意ある情報開示」はいいとして、もっと企業として積極的な打ち手はないのかという質問が寄せられそうだ。あるのだ。打ち手は。それも前述のFAQをうまく応用して「エモーショナルなブランド訴求」をするということが可能となる。
 なにより事例を見た方が分かりやすいだろう。BMW Japanサイトの1クラスのコンテンツにそれがある。http://www.bmw.co.jp/1series/ このサイトの「One World. One Philosophy」というコンテンツ、BMWのこだわり通している哲学をフラッシュを用いたQ&A形式で紹介しているのだ。例えば、「誰にでも一目でBMWとわかる顔つきにこだわるのは、なぜですか?」というQuestionが掲出されている。そのAnswerをクリックすると、詳細な答えが表示される。回答の全文は文字数の関係で紹介できないが、主旨としては「速度無制限のアウトバーンを走っているとき、車のバックミラーに特徴的なBMWのフロントマスクを認識したら、先行している車は速やかに車線を譲るだろう。アウトバーンでは高性能な車が後方からきたら道を譲るのが暗黙のルールとなっているからだ」。というような内容である。BMWのポジショニングは「究極のドライビングマシン」と自社で規定しており、そこから「駆け抜ける歓び」という名コピーも生まれている。こうしたBMWの世界観に関心のある人にとっては、このAnswerはたまらなくグッとくるだろう。他にも数々のエモーショナルなブランド訴求を目的としたQ&Aが多数展開されている。

 今回は「自立×依存」「能動×受動」という軸で生活者のネット利用と購入態度形成過程を整理してみた。前述の通り、世の中の流れとしては右上の象限に生活者は徐々にシフトしてきているが、まずは自社の顧客がどの象限に多いのかを見極め、適切な打ち手を考えて欲しい。

3


« June 2006 | Main | August 2006 »