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【マーケティング講座】

お勧めマーケティング関連書籍

  • 金森 努: 3訂版 図解よくわかるこれからのマーケティング(DOBOOKS)
    初めての人から実務者まで、「マーケティングを体系的に理解し、使えるようになること」を目的として刊行した本書は、2016年に「最新版」として第2版が発売されました。 それから6年が経過し、デジタル技術の進化やコロナ禍という大きな出来事もあり、世の中は既に「ニューノーマル」に突入しています。 その時代の変化に合わせて本文内容の改訂、新項目の追加や事例の差し替えなどを大幅に行ないました。
  • 金森 努: 9のフレームワークで理解するマーケティング超入門 (DO BOOKS)

    金森 努: 9のフレームワークで理解するマーケティング超入門 (DO BOOKS)
    「マーケティングって、なんとなく知っている」「マーケティングのフレームワークは、わかっているつもりだけど業務で使いこなせていない」・・・という方は意外と多いのが実情です。 「知っている」「わかっている」と、「使える」の間には、結構大きな溝があるのです。 その溝を、最低限の9つのフレームワークをしっかり理解し、「自分の業務で使いこなせる」ようになることを目指したのがこの書籍です。 前著、「最新版図解よくわかるこれからのマーケティング」は、「教科書」的にマーケティング全体を網羅しているのに対して、こちらの「9のフレームワーク・・・」は、「実務で使いこなすための「マニュアル」です。 もちろん、フレームワークをしっかり理解するための、実事例も豊富に掲載しています。 「よくわかる・・・」同様、多くの企業研修テキストとしてもご採用いただいています。

  • 金森 努: 最新版 図解よくわかるこれからのマーケティング (DOBOOKS)

    金森 努: 最新版 図解よくわかるこれからのマーケティング (DOBOOKS)
    旧版(水色の表紙)は6年間で1万部を販売し、それを機に内容の刷新を図りました。新章「ブランド」「社内マーケティングとマーケティングの実行」なども設け、旧版の70%を加筆修正・新項目の追加などを行っています。本書最新版は発売以来、10ヶ月で既に初版3千部を完売。以降増刷を重ね、約1万部を販売していおり、多くの個人の方、大学や企業研修で「マーケティングのテキスト」としてご愛顧いただいております。

  • 金森努(監修): あのヒット商品はなぜ売れるのか? ─気軽に読むマーケティングのツボ─ (TACビジネススキルBOOK)

    金森努(監修): あのヒット商品はなぜ売れるのか? ─気軽に読むマーケティングのツボ─ (TACビジネススキルBOOK)
    ヒット商品ネタ51連発!このブログ記事のネタを選りすぐってコンパクトで読みやすく図表付きに再編集しました!

  • 金森 努: 「売れない」を「売れる」に変える マケ女<マーケティング女子>の発想法 (DO BOOKS)

    金森 努: 「売れない」を「売れる」に変える マケ女<マーケティング女子>の発想法 (DO BOOKS)
    打倒「もしドラ」!を目論んだ(笑)ストーリー展開のマーケティング本。初心者にもわかりやすいマーケティングの全体像に基づき、実践・実務家も納得のリアリティーにこだわりました!

  • 金山宇伴(著)・金森努(監修) : ペンギンが考える

    金山宇伴(著)・金森努(監修) : ペンギンが考える
    ペンギンの世界を舞台に「考えるとはどういうことか」「論理的思考(ロジカルシンキング)とは何か」を考える、スラスラ読めて身につく本です。初心者の入門書として、一度学んだ人の復習にと活用できます。

  • 金森努: ポーター×コトラー 仕事現場で使えるマーケティングの実践法が2.5時間でわかる本

    金森努: ポーター×コトラー 仕事現場で使えるマーケティングの実践法が2.5時間でわかる本
    マーケティングをストーリーで学び、「知っている」が「使える」になる本。1つ1つのフレームワークが、面白いように「つながっていく」感覚を実感してください!

  • 金森 努: “いま”をつかむマーケティング

    金森 努: “いま”をつかむマーケティング
    7編の取材を含む、2010年のヒット商品など約30事例をフレームワークで切りまくった「マーケティング職人・金森」渾身の1冊。フレームワークを学びたい人にも、フレームワークの具体例を知りたい人にも、朝礼で話せるコネタが欲しい人にも役に立つこと間違いなしです!

  • 長沢 朋哉: 世界一やさしい「思考法」の本―「考える2人」の物語

    長沢 朋哉: 世界一やさしい「思考法」の本―「考える2人」の物語
    「分かるとできるは違う」と言われるが、両者間には距離がある。実業務のどこで使えるのか気づけない。だから使えない。本書はお菓子メーカーのマーケティング部を舞台にした「若者2人の成長物語」を通して、戦略思考、論理思考、クリティカル・シンキングなどの、様々な思考法が展開されていく。ストーリーで「使いどころ」をつかめば、実践できない悩みの解消が図れるだろう。 (★★★★★)

  • ダン アリエリー: 不合理だからすべてがうまくいく―行動経済学で「人を動かす」

    ダン アリエリー: 不合理だからすべてがうまくいく―行動経済学で「人を動かす」
    フレームワークの「使用上の注意」は、「人の心はフレームワークだけでは切れない」を常に認識することだ。「行動経済学」に注目すれば、経済合理性に背く人の行動の謎の意味が見えてくる。謎の解明を様々なユニークな実験を通して、著者ダン・アリエリー節で語る本書は、「フレームワーク思考」に偏りすぎた人の目から何枚もウロコを落としてくれるはずだ。 (★★★★★)

  • セオドア レビット: レビットのマーケティング思考法―本質・戦略・実践

    セオドア レビット: レビットのマーケティング思考法―本質・戦略・実践
    「顧客はドリルが欲しいのではない、穴が空けたいのだ」や、「マーケティング近視眼(Marketing Myopia)」で有名なレビット教授の名著。製品とは何か。サービスとは何か。顧客とは何か。そして、マーケティングとは何かと問う、今まさに考え直すべき原点が克明に記されている名著。 (★★★★★)

  • フィリップ・コトラー: コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則

    フィリップ・コトラー: コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則
    コトラーはマーケティングは「製品中心(Product out)=1.0」「消費者中心(Customer Centric)=2.0」。それが「人間中心・価値主導(Social)=3.0」にバージョンアップしたと論じている。本書は「マーケティング戦略」の本というよりは、今日の「企業のあるべき姿」を示しているといえる。その意味では、「では、どうするのか?」に関しては、新たなソーシャルメディアの趨勢などに考慮しつつ、従来のコトラー流2.0を十分に理解しておくことが必要だ。 (★★★★)

  • 鈴木 準・金森 努(共著): 広告ビジネス戦略―広告ビジネスの基礎と実践 (広告キャリアアップシリーズ 1)

    鈴木 準・金森 努(共著): 広告ビジネス戦略―広告ビジネスの基礎と実践 (広告キャリアアップシリーズ 1)
    広告に関する本は、いわゆる広告論や広告制作の手法を述べていても、マーケティング理論を前提としたものは少なかったように思います。「マーケティングの中における広告ビジネス」を具体的にまとめました。さらに、当Blogで「勝手分析」した事例を企業取材によって、マーケティングと広告の狙いを検証しました。多くの現役広告人と広告人を目指す人に読んでいただきたいと思います。

  • 金森 努: 図解 よくわかるこれからのマーケティング (なるほど! これでわかった) (DO BOOKS)

    金森 努: 図解 よくわかるこれからのマーケティング (なるほど! これでわかった) (DO BOOKS)
    金森の著書です。フレームワークやキーワードやセオリー、事例をマーケティングマネジメントの流れに沿って102項目で詳説しました。フレームワークの使いこなしと事例には特にこだわりました。金森のオリジナル理論もあり!

  • 山田 英夫: 新版 逆転の競争戦略―競合企業の強みを弱みに変える

    山田 英夫: 新版 逆転の競争戦略―競合企業の強みを弱みに変える
    リーダーの戦略や、チャレンジャーがリーダーを倒す方法など、ポーター、コトラーの理論を更に実践的な事例と独自フレームワークで解説した良書。事例がちょっと古いが、今、読み返してもためになる。在庫が少ないので、中古本でも出ていれば即買いをお勧め。 (★★★★)

  • 金森 努: 実例でわかる!差別化マーケティング成功の法則 (ビジマル)

    金森 努: 実例でわかる!差別化マーケティング成功の法則 (ビジマル)
    このBlog記事一話一話が見開きで図解されたわかりやすい本になりました。ヒット商品のヒミツをフレームワークで斬りまくった、ネタ56連発。是非一冊!

  • 後藤 一喜: 費用対効果が見える広告 レスポンス広告のすべて

    後藤 一喜: 費用対効果が見える広告 レスポンス広告のすべて
    「レスポンス広告」とは資料・サンプルの請求や商品の注文を消費者から獲得するための広告のこと。そのための方法論は、ブランドイメージをよくするといった目的とは全く異なる。本書は多数の広告サンプル(精度の高いダミー)を用いてレスポンス広告のキモを具体的かつ詳細に解説している。「レスポンス広告の鬼」たる筆者ならではの渾身の1冊。 (★★★★★)

  • ジョン・P・コッター: カモメになったペンギン

    ジョン・P・コッター: カモメになったペンギン
    どんなすばらしいマーケティングプランも、結局は人が動かなければ成功しない。故に、リーダーシップ論が重要となる。本書はコッター教授の「企業変革8ステップ」が寓話の中でわかりやすく記されている良書である。金森絶賛の一冊です。 (★★★★★)

  • マルコム・グラッドウェル: 急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則

    マルコム・グラッドウェル: 急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則
    2000年発売の良書。旧タイトル「ティッピング・ポイント」が文庫本化されたもの。クチコミの本ではなく、イノベーションの普及が何かのきっかけで一気に進む様を、各種の事例を元に解明した、普及論にも通じる内容。(うっかりリストに入れ忘れてました)。オススメです。 (★★★★★)

  • 野中 郁次郎: イノベーションの作法―リーダーに学ぶ革新の人間学

    野中 郁次郎: イノベーションの作法―リーダーに学ぶ革新の人間学
    経済分野最強のジャーナリスト勝見 明紙と、経営学の大家野中 郁次郎先生という黄金コンビによる傑作。いくつもの企業でのイノベーション事例を物語風に紹介しながら、その変革の要諦を解明、さらなる提言をメッセージしている。読み応え十分。 (★★★★★)

  • 野中 郁次郎: イノベーションの本質

    野中 郁次郎: イノベーションの本質
    最新刊の「イノベーションの作法」に比べると、少々こちらは「野中理論」の難しい部分が表面に出ているように思えるが、発売当初、ナレッジマネジメントの観点からしか読んでいなかったが、読み返してみれば、本書の1つめの事例である「サントリー・DAKARA」はマーケティングでも有名事例である。むしろ、本書での解説は、マーケティングのフレームワーク上の整合ではなく、そのコンセプト開発に力点が置かれており、その精緻な記述は圧巻であった。読み直して得した気分になったので、ここで併せて紹介する。 (★★★★)

  • グレン・アーバン: アドボカシー・マーケティング 顧客主導の時代に信頼される企業

    グレン・アーバン: アドボカシー・マーケティング 顧客主導の時代に信頼される企業
    だいぶ発売されてから時間が経ってしまったのですが・・・。 二度目に読んで、「お勧め」しようと思いました。 そのわけは、一度目は「いかに顧客と優良な関係を構築することが重要か」という当たり前なことを力説しているだけの本だと思ったからです。 事実、そうなんです。アドボカシー(advocacy=支援)という新しい言葉を遣っただけで。 ただ、その「当たり前なこと」のまとめ方が秀逸であり、我々マーケターにとっては「当たり前」でも、その考え方がどうしても理解できない石頭な人に読ませると、なかなか効果的だと分かりました。 さて、皆さんもそんな人が周りにいたら読ませてみては? (★★★)

  • レスター・ワンダーマン: ワンダーマンの「売る広告」

    レスター・ワンダーマン: ワンダーマンの「売る広告」
    ダイレクトマーケティングの創始者であり、金森の心の師でもある、レスター・ワンダーマンの「BEING DIRECT」(英文名)が12年ぶりに改訂されました。 詳しくは、Blog本文の10月16日の記事を参照ください。 必読の書です。 前版は電通出版だったので入手が少々面倒でしたが、今回は一般の出版社からの刊行なので、アマゾンで購入できます。この本の画像をクリックすれば、アマゾンのサイトにリンクしますので、是非! (★★★★★)

  • フレドリック・ヘレーン: アイデア・ブック スウェーデン式

    フレドリック・ヘレーン: アイデア・ブック スウェーデン式
    実は、この本は金森の入院中の頂き物。結構はまりました。 スウェーデンの売れっ子セミナー講師が自らのセミナーで用いている30の設問を、気の利いたイラストに載せて紹介している。「レンガの使い方を10通り挙げなさい」のような、「ん?どこかの自己啓発セミナーで聞いたな~」というようなネタもありますが、ひねりの効いた問いかけもいっぱい。ざっと流し読みしたら20分で読み終わってしまう絵本になってしまいますが、本気で問いかけの答えを考えると、なかなか論理思考も鍛えられます。金森もお気に入りの問いかけは出典を明らかにして、自分の企業研修で使わせてもらっています。 ちなみに、この本の2(続編)も出ています。2冊揃えば送料も無料。「あわせて買いたい!」。 (★★★★★)

  • パトリシア ジョーンズ: 世界最強の社訓―ミッション・ステートメントが会社を救う

    パトリシア ジョーンズ: 世界最強の社訓―ミッション・ステートメントが会社を救う
    重要な本をお薦めするのを忘れていました。この本も結構、私の座右の書となっています。「ミッションステートメント」の重要性もコラム等で繰り返し述べてきました。それがしっかりしていないが故に、会社自体が方向性を見失い、社員も求心力をなくす。また、顧客のことも忘れてしまう。ミッションステートメントは壁に黄ばんだ紙に書いてあるものを、朝礼で呪文のように唱和するためのものではないのです。社員全員、全階層がそれを本当に理解し、行動できれば会社に強大なパワーが生まれるはずです。この本は「強い企業の強いステートメント」が紹介・解説された良書です。 (★★★★)

  • エベレット・M.ロジャーズ: イノベーション普及学

    エベレット・M.ロジャーズ: イノベーション普及学
    もはや絶版でプレミアがついて現在ユーズドで3万円!(昨年までは2万円以下でした。定価は8千円弱)。 しかし、一度は翻訳版とはいえ原書を読みたいもの。 私のコラムでもよく取り上げています。 様々なマーケティングの入門書にも部分的に取り上げられていますが、誤った解釈も多く、「イノベーションの普及速度」などの重要項目も抜けています。 ただ、基本的には社会学の学術書なので、完読するのはチトごついかも。(それで星4つ。内容的には断然5つですが。)3万円ですが、手にはいるならラッキー。 10万円にならないうちに・・・? (★★★★)

  • ジャストシステム・エンタープライズソリューション協議会/JECS: 思考停止企業

    ジャストシステム・エンタープライズソリューション協議会/JECS: 思考停止企業
    すみません。これは宣伝です。 Blogにも「共著で実践的なナレッジマネジメントの本を出しました」と紹介いたしましたが、この度第二版(重版)ができました。 初版で終わったしまうことの多いビジネス書において重版はうれしい! まだお読みになっていない方は是非! (★★★★★)

  • フィリップ・コトラー: マーケティング10の大罪

    フィリップ・コトラー: マーケティング10の大罪
    これも分かっている人向き。 コトラーの中では「最も今日的な本」であると言えるでしょう。コトラー大先生と私ごときを並べて語るのは不遜の極みですが、私が旧社電通ワンダーマンのニューズレターや日経BizPlusの連載でしきりに訴えてきた内容が集約されている気がします。うーん、大先生と何か視点が共有できているようで読んでいて嬉しくなってしまった一冊でした。 (★★★★★)

  • フィリップ・コトラー: コトラーのマーケティング・コンセプト

    フィリップ・コトラー: コトラーのマーケティング・コンセプト
    今度は分かっている人向け。そういう人はたぶんもう買っていると思いますが・・・。 コトラー特有の大作ではなく、マーケティングの中でも重要なコンセプトを80に集約して解説を加えた、ある意味他のコトラー本の「攻略本」とも言える。 常にデスクサイドに置いておき、用語集として使うもよし、ネタに困ったときにパラパラと眺める「ネタ本」としてもよし。マーケター必携の本であると言えましょう。 (★★★★★)

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June 2006の5件の記事

2006.06.24

現場教育の成果

先週まで、企業研修を集中的に行なっていた。全国各地の営業現場第一線の中堅社員を集め、グループワークとティーチングを組み合わせて展開する2日コースである。
営業現場で日常忙しく業務を行なう社員にはマーケティングなど縁遠い存在で、「本社が考えること」と思いがちだ。しかし、各々に「自分たちの置かれた環境」を再認識させるところからはいる。
具体的には、以下のような内容をグループワークで自ら手を動かして、俯瞰して考えてもらうのだ。
http://kmo.air-nifty.com/kanamori_marketing_office/2006/05/swot_2652.html

次に、日常の業務を振り返ってもらう。ともすれば、マニュアルがあるが故に型どおりの応対をし、「顧客視点」を忘れ、「自社の都合」でものごとを考えてしまう。そこを矯正するために基本理論に様々な事例を組み合わせティーチングを行い、自分たちでも考えてもらう。
http://kmo.air-nifty.com/kanamori_marketing_office/2005/08/5_cedb.html
http://kmo.air-nifty.com/kanamori_marketing_office/2006/05/1_2fcc.html
http://kmo.air-nifty.com/kanamori_marketing_office/2005/09/6_e41d.html

そして、仕上げは、会社から渡されたものではない、自分たちオリジナルの「ミッションステートメント」を作り上げてもらうグループワークを行なう。
http://kmo.air-nifty.com/kanamori_marketing_office/2006/02/10_b99c.html

今回は20人×5セット=100人を対象に行なったが、最初は「なぜ自分たちがこんなコトを」という顔をしている受講生の目が、次第に輝いてくるのを見ると講師冥利に尽きる。

いずれも過去、記事として発表している内容が骨子となっているが、ライブでそれを聞き、また、受講者自らがその場で考え、手を動かすため、ただ読むだけに比べれば教育効果は100倍も違うだろう。
金森としても感銘深い仕事であった。

2006.06.16

伊東屋:またまた感動のサービス

Img_0882
http://kmo.air-nifty.com/kanamori_marketing_office/2006/04/post_fbf1.html
上記にて4月に「銀座伊東屋」の秀逸な顧客サービスを紹介したが、雨のそぼ降る昨夕、同店を訪れまたまた感動した。
写真の写りが悪いため、何をしているかわからないかもしれないが、店舗の入り口で男性社員が来店客一人一人にビニールの傘袋を手渡し、傘を入れる手助けまでしているのだ。
普通の店なら、ビニール袋を店の入り口に置いておくだけか、良くてもペダルを踏むと傘袋の口が広がり傘を入れやすくなる道具が併設されている程度だろう。それを社員が一人一人の来店客に対応しているのだ。

ただ、これが顧客サービスのためだけでないことも判る。実は金森は文房具屋の孫息子なので、文房具店にとって来店客の濡れ傘は大敵であることも知っている。何とかして来店客全員に傘袋を使わせたいという店の思惑を一般の顧客には判らせずに、丁寧に入り口で傘袋入れの対応を社員が行なう。
店にとっては傘の滴が店内に飛び散ることを防ぎつつ、来店客には丁寧な応対をアピールできる。

とかく、人間を使ったサービスは費用対効果に合わないと、代替としての機械やサービス自体のカットにゆきがちであるが、伊東屋は元々の顧客対応重視の志向から、迷うことなく社員に対応させることで解決しているのだろう。
またも脱帽であった。

2006.06.07

「食のキーワードは"プロセス開示"」

日経BizPlusの連載が更新されました。

今回もタウン・ウオッチからの考察です。
タウン・ウオッチからコラムに展開するには、まず、注意深く街を観察して気になるコト、モノを発見し、
それについて以下に深く掘り下げて考えるか。また、水平的に同じような事象が他のシーンで
起きていないかを考えることだと思います。

では、今回の観察・考察の結果をご覧ください。

http://bizplus.nikkei.co.jp/colm/kanamori.cfm

----------------<以下バックナンバー用転載>-----------------------


東京・銀座の新橋側の外れから有楽町方面に伸びた高速道路下の飲食店街である、銀座コリドー街。各種の名店・話題店が軒を連ねる激戦区で、店の入れ替わりも激しい。その街並みを眺めながら歩いていて、あることに気が付いた。

 最近オープンした店の多くは、外から「調理場の風景」が見えるような造りになっているのだ。店内の客席から調理場が見える「オープンキッチン・スタイル」の店は以前からあったが、店外からも見えるものはあまりなかったはずだ。

■“見せる”集客方法

 こうした造りの店が増えたのは、外食産業で、「プロセス開示」が集客に欠かせなくなってきたためだと想像できる。「こんなふうに料理人が一生懸命作っている」「おいしそう」と感性に訴えるのと同時に、「調理場の清潔さや食材の適切な取り扱い」もアピールしているのだ。

 昨今、BSE(牛海綿状脳症)、食品の不正表示、輸入農産物の農薬残留などの問題が相次ぎ、生活者の「食の安全性」に対する関心が高まっている。素性の明らかな食材を購入し、自分で調理する。それがもっとも安心できる食事だろう。

 食料品店では、有機栽培かどうかや原産地を明記しているのはもちろん、契約農家限定商品なども取り扱い、人気を呼んでいる。外食の際にも、高級店などは料理に使われている食材の産地などをきちんと説明するようになった。生活者が特に敏感になっている牛肉の場合、「但馬牛」のようなブランド名だけでなく「個体識別番号」まで示す店もある。これらが、来店客の食材への不安払拭(ふっしょく)に一役買っているのは間違いない。

 しかし、これまで飲食店では、店頭にメニューと調理サンプルが展示されているだけで、食材が加工される「中間プロセス」である調理に関しては「ブラックボックス」だった。混み合ったランチの時間帯など、調理場が見えるような隅の席に詰め込まれることがある。そして、興味本位にのぞいた調理場が、しゃれた客席に比べひどく雑然としていて不衛生に見え、思わず席を立ってしまった経験はないだろうか。

 そうした店舗と一線を画そうと、数年前から「オープンキッチン・スタイル」の店が増え始めた。そして、店外からもそのことが分かるよう、積極的にアピールするようになったようだ。

■マーケティング的に見た「プロセス」の意味

 以前から筆者は「マーケティングミックスの4P(Product・Price・Place・Promotion)に加え、2P(Process・Person)が重要である」と主張してきた。

 今回の例も正にその典型であろう。おいしい料理(Product)、適切な価格(Price)、よい立地(Place)、そして店構えそのものが、Promotionの要となっている。しかし、「店外から見える調理場」という店構え(Promotion)は、どのようなプロセスで、どのような人が調理しているのかを開示するというProcess、Personという要素(2P)があってこそ成立するものだ。かくして、「店外からも調理場が見える店」は、Promotionと Process、Personが融合し、来店客や見込み客の安心感獲得につながっているのである。

■重要性増す「プロセス開示」

 食の“見える化”は今後、さらに広がる気配だ。農産物の場合、産地や生産者名を公表するだけでなく、農業体験ツアーのように、生産現場を開放し、生産者との交流を図る試みが増えている。加工食品は成分やアレルゲンが表示されているが、表示外の微量アレルゲンが製造過程で混入した例も多い。ビール工場などの製造ライン見学コースなどはしばらく前から人気を集めているが、今後は観光客へのアピールのような理由ではなく、生活者の「安心欲求に応える」という意味で開示が必要になるだろう。

 もちろん、生産ラインのすべてを開示することはできないし、生活者が見たからといって、必ずしも何かを発見できるわけではない。しかし、生産者は見られるということで、今まで以上に設備を整えたり、働く人間が襟を正したりする効果が生まれよう。生活者も自分の目で見ることで、安心と同時に納得感が得られるだろう。そうして、これまで広がる一方だった供給側と生活者の距離が縮まり、品質も向上するという好循環が生まれるきっかけになるのではないだろうか。

 「食」以外でも、車に始まり各種工業製品でリコール問題が多発したことから、「製造過程のブラックボックス」に対し開示を求める声が高まっている。耐震強度偽装に揺れたマンション業界なども「構造説明会」と称し、建設中の物件を契約者や見込み客に見せるが動きが活発化している。裏返せば、それだけ生活者の不安や不信が高まっているということだ。人々の安全にかかわる分野を中心に、「プロセス開示」は必須になってくるだろう。

2006.06.02

あまりに遠い道程

実は筆者は眼鏡好きである。最近はカジュアルなモノも多くなり、フレーム・レンズがセットになり、たった5250円で購入できる。そこで一つ衝動買い。

しかしその際、店で渡された「会員ポイントカードが問題だった。
気紛れに安物眼鏡を一つ作っただけで、「会員」などとして囲い込まれたつもりはない。
自宅に今後DMなどが届くことになるのだろうがごみ箱直行だ。
しかし、問題なのは「ポイント」の方なのだ。
税抜き1000円で1ポイント。50ポイントでまた眼鏡を一つタダで作れるという。

待て。ということは、眼鏡10個作れということか!
それはあまりに遠い道程。
いくら眼鏡好きでも、同じ店で10個は作らない。
人はあまりに遠い道程を示されると、初めの一歩を踏み出すことが、かえって難しくなる。
何でも「囲い込み」「会員化」「ポイント」と考えるのはあまりに安易ではないか?

どうせなら「お客さまの視力データと一緒に、お買い上げ履歴も保存しておきます。二度目のお客さまは、もれなく10パーセント割引させていただきます」。とかした方がずっとスマートで効果的なはずだ。

例えばポイントをある程度貯めたカードをなくしたら、なくしたのは自分のせいでも、何か悔しくて、その後一気にリピートする気は失せるだろう。
それよりも、「店が覚えていてくれて、黙っていても10パーセント割引になる」という方が、よほど「緩やかな囲い込み」になるだろう。

やはり、こういう安易な囲い込みが横行しているから、「アンチ囲い込みマーケター」が最近増えてきたのだろう。

ステロタイプなプロモーションばかり考えず、もっと「顧客視点」に立ち返れば、正解が見えてくるはずなのに。

モノをハッキリ見える道具を売る眼鏡屋、顧客の心みえず・・・。

2006.06.01

古本による「ナレッジ・トランスファー」

Img_0845


我が事務所に隣接する、新橋駅前のSL広場にて、恒例(らしい)「古本市」が開かれていた。
薄暮に街が包まれる頃、クライアントとのアポイントを気にしつつ、しばし散策。

目当ては、絶版になったビジネス書や学術書だ。例えばロジャースの「イノベーション普及学」。
何度も人に貸しては返却されず、買い替えているうちに絶版になってしまった。
とりあえず手元に一冊あるがスペアを探してみた。
が、残念なことに発見できず。代わりに別の書籍を数冊購入する。

そして発見したのは、購入した本はあまりきれいな状態ではなかったのだが、
前オーナーが記したとおぼしき、本文横に記されたラインやマーカーの跡が、
自分の読書を「微妙に」ガイドしてくれることだ。
「ここが大事な所だよ」とばかりに。

納得いく箇所は前オーナーに賛同し、より深く記憶に残す。
「何でここにマーカー引いているの?」と思う箇所では、前オーナーはもとより、
筆者に対してもアンチテーゼを考えてみる。

つまり、こうやってマーカーなどで汚された本には、見知らぬ人に「ナレッジ・トランスファー」したり、
対立概念を思考させたりする力がある。

金森は購入した本は汚さず、メモをとる癖がある。
人に本を貸すと「まだ読んでないのにいいんですか?」等と言われる。
熟読して、よかったから貸すと言ってるんだけどね。

教訓・本には自分がそこから「何を学び取ったのかがわかる、足跡を残そう」。
誰かへのナレッジ伝承のために。
(あまり激しく書き込むと、古本屋さんが買い取ってくれませんが、、、)。

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