日経MJ記事。「京王百貨店、40~50代取り込み シニア層から転換」。1995年頃から高島屋の進出に対応して新宿店を中心にシニア対応に注力してきたが、70代に入ると消費意欲が消極的になるためターゲット年齢の若返りを図ったという。 70代は年金たっぷりでオイシイ世代でもあるが、そこからのターゲット転換は「勇気ある決断」であるといえるだろう。但し、40~50代といっても意、記事では「顧客構成比を45~59歳を今年度中に4割にしたい」という目標が記されている。つまり、「バブル世代ど真ん中」を狙っているのである。 ターゲットの設定には「6R」という考え方を用いる。 「6R」とは、Realistic Scale, Rate of Growth, Reach, Rival, Rank, Ripple Effect,という検証ポイントの頭文字6つのRを表している。以下、その検証をしてみよう。 ・Realistic Scale(規模はあるのか?)=日本の人口は縮小の一途を辿るが、逆ピラミッドを描いているため十分なボリュームのある年代層だといえる。 ・Rank(優先順位は?)=「シニアから次世代シニアへ」というポジションの転換は不自然はない。次に取り込むべき優先順位の高い層として妥当である。 ・Rate of Growth(成長性は?)=「消費意欲が減退する70代」突入までに10~15年の残...
5月22日付日経消費欄記事。渋谷ヒカリエ内のクリニークの売り場では、「どのように接客して欲しいか?」を来店客が3色のリストバンドを選んで腕に巻いて洗濯するという。白は「時間がないので早く買い物を済ませたい」ピンクは「自分で自由に楽しんで試す」黄緑は「時間があるので接客希望」。記事では「6割が(接客不要の)ピンク」だという。 5年前、立川の高島屋で「SEEカード」という施策があり、「見ているだけなので、声をかけないでください」という意思表示のカードを来店客が首から提げるというものがあった。 比べればリストバンドはスマートになっているけど、本質は同じ。「本来は顧客の態度で販売員が読み取るべきことでは?」とも思う。 この類の施策の問題点は、一旦、カードなりバンドをした顧客には販売員は絶対に声がかけられなくなること。また、顧客も付けた以上は途中で意思表示を変える機会を逸すること。買い物中のふとした疑問や、「もうちょっと背中を押して欲しい」というキモチの萌芽をスポイルしてしまう。意思表示も含めたセルフ化は万能解ではない。 百貨店も、化粧品販売も、「販売担当者とその提供サービス」は商品(Product)の1つだと思う。別の言い方をすれば、商品の「価格(Price)」にその「価値」も織り込まれていると。 その意味で、しっかり接客するなり、そっとしておくなりという見極めは欠かせないもので、...
※定員24名中、現在残り15席です。お申し込みはお早めに! 「どう売ったらいい?という商品のマーケプラン、あなたは作れますか?」 ~リアルな事例で学ぶ『使える』マーケティング~ 大好評の当セミナー。東京会場は早々に満席となってしまったため、第2回の開催を多数ご要望いただいていました。 但し、同じ内容を2回やるのはツマラナイ・・・ということで、ケースを刷新して第2弾を開催します。 「マーケティングの本をいくら読んでも、結局は仕事現場で活かせない」。そんな悩みをよく耳にします。 4P?、3C?、SWOT? 理屈はわかるけれど、それをどう使えばいいのか? 今回のセミナーでは、経営者の視点で『使える』マーケティングをインタラクティブに学んでいただきます。 正確にいえば、学ぶのではなく実践して身につけていただくことが目標です。 セミナー修了後、あなたはきっと 『使える』マーケティングノウハウを持ち帰れるはずです。 <お申し込みと詳細はこちら↓> https://www.insightnow.jp/communities/id/137 ※お申し込みページに進むと、最初にログイン登録が求められます。お手数ですが、ご容赦ください。 【セミナーのキモ】 ■そんな時、あなたはどうする? 書籍は客足が落ちたレストランを、経営戦略(ポーター)とマーケティング(コトラー)の理論を実践的に活用して立...
5月17日付日本経済新聞経済欄に、ローソンの店舗フォーマット変更の記事が掲載されている。タイトル周りに「ローソン店舗2割広く 標準規格コンビニ大手で最大 スーパー・カフェ対抗 野菜・総菜で集客強化 主婦など取り込み」とある。 タイトルを見ただけでも、ローソンがスーパー、カフェ、持ち帰り弁当などの他業態へ業際を越えて戦いを仕掛けたことが明かである。従来コンビニは男性客比率が高かったが、震災以降、特に主婦層の日常利用が増加したといわれている。また、高齢化に伴い、遠くのスーパーより近くのコンビニという購買行動を取る高齢者が増加していることも知られている。そうした環境変化を受けて、一気呵成に勝負に出る構えである。 2015年までは単身世帯の増加により、世帯数は増え続ける。コンビニのターゲットは増大しているわけだ。しかし、人口自体は縮小の一途を辿る。となれば、成長を志向するなら「他企業・他業種から顧客を奪取し、自社顧客として囲い込む」以外に成長のシナリオは描けない。それを実現するには3つのキーワードを充足させる必要がある。 ・Time saving いかに顧客の手間を軽減するか。利便性の提供。これは、ワンストップで買い物ができる環境を提供することと、必ず家の近くにあるということで実現できる。 ・Recognition 顧客を個別識別して最適対応を行う事。これは、ローソンが加盟してい...
ここのところ「ブランドのアンチエイジング」に付いて述べてきたが、5月16日付日経MJの記事に好例が出ていた。いずれもファッション業界である。 ■ユナイテッドアローズ 同社の課題は<顧客層は25~35歳が中心だが、社歴と共に上昇している。20代前半の顧客をどう取り込むかが問題>(同記事より同社竹田社長のインタビュー)だという。そのために、<新業態の展開も考えている>とある。地下鉄表参道や東京駅地下丸の内口、空港、サービスエリアなどで小型店を出店しているが、そこでの目的は販売だけでなく、新規顧客層への認知向上にある。 さらに記事では重点課題として「モノ作り」も挙げている。セレクトショップの同社ではあるが、<(現在は)自社開発商品の比率は46%だが、品質を高めて比率を上げていきたい>(同インタビュー)とある。ある意味、業態転換ともいうべき改革に取り組んでいるのである。その理由は、「より、自社“らしさ”」を全面に打ち出してブランドとしての「中核」を明確にすることなのだと考えられる。 ユナイテッドアローズがスタートしたのは1989年のこと。バブル末期である。創業以来の四半世紀で大きな環境変化を乗り越えてきたことになる。しかし、新規顧客を取り込んで、まなければ「老いたブランド」になる。その課題に取り組む真っ最中というところなのだ。 ■パルコ 「ブランドの中核とは何かを」見つめ直している...
5月2日に「ブランドアンチエイジング」という記事を書いた。顧客と共に歳を重ねたブランドが、いつしか顧客が離れ、もしくは付いてこられなくなったときに孤立しないよう、刷新を図るのだ。アパレルの「五大陸」と「ビバユー」を取り上げた。 http://kmo.air-nifty.com/kanamori_marketing_office/2012/05/post-ac69.html アンチエイジングを図るのは、年齢的に付いてこられなくなった顧客に対し、その「代わり」となる新規顧客をどう取り込むかがカギとなる。その意味では、日本マクドナルドが12日に開始した土日限定「2人分1000円セット」「3人分1500円セット」がそれにあたる。 マクドナルドは40周年。高度成長期に日本に上陸し、今までになかった米国スタイルが受け多くのファンを獲得した。だが、その後ファストフードに対する健康や栄養価に疑問を投げかける風潮などもあり、「マクドナルドに行かない人」も増加していったのだと考えられる。ふと気付けば、「メイン顧客は、若かりし頃からマクドナルド大好き人間であるという中高年」という事態を避けたいのだ。それは杞憂ではない。中高年とハンバーガーショップの相性は疑問を感じるかもしれないが、ランチ時の店頭をみれば中年男性がかなりを占めている。また、早朝の店舗では好々爺たちがコーヒーをすすりながら新聞を耽読...
Facebookで好評の「タウンウオッチ&人間観察」シリーズを元に、新しいBlogを立ち上げました。 「街で見かけた愛すべき人々」 → http://kmo.air-nifty.com/tw/ ノマドウォーカー金森が街で見かけた光景を綴っていきます。 ますは、Facebookで散発的に発信していたものを、加筆・修正して集約しました。 今後はBlog専用書き下ろしを掲載するかも。 今後にご期待ください! ※左サイドバーに常設リンクを張っていますので、そちらからも遷移できます。
5月9日付日経MJのコラム「ヒットのヒミツ」に、資生堂が昨年9月に発売したコラーゲン飲料「ベネフィーク コラーゲンロイヤルリッチ」が取り上げられていた。昨年9月の発売以来、<約半年間の出荷数は当初計画の1.5倍>という景気のいい数字が踊る。そのヒットのヒミツをもう少し深掘りしてみよう。 ■チャネルと顧客の特性 「ベネフィーク」ブランドは1996年に発売された、資生堂初の「化粧品店専門ブランド」である。百貨店にもドラッグストアにも置いていない。家の近所の独立店舗だけでの販売だ。記事では計画比1.5倍の要因を、「化粧品専門店でのみ販売する信頼感」としている。独立系専門店は独自に顧客を抱えている。その顧客は店のオススメを受容しやすいという特性がある。リレーションシップが構築されている。 化粧品購入者をセグメントして考えてみよう。価格で勝負するドラッグストアではなく、専門店を選択しているということは、価格重視←→ロイヤルティー重視という軸において、ロイヤルティー重視の顧客である。では、何に対するロイヤルかといえば、ロイヤルティーを店舗←→ブランドという軸で考えれば、「店舗ロイヤル」であるという特性が考えられる。 ■店舗販売と商品の特性との整合性 なぜ、ブランドではなく、店舗ロイヤルな顧客が購入するのか。この商品は便益がしっかりしていることが特徴だ。他のコラーゲン飲料に比べ、多数配...
「傾きかけたお店、あなたは立て直せますか?」 ~経営者の視点で学ぶ『使える』マーケティング~ 東京会場、申し込み締め切り・名古屋会場、あと2席・・・大阪会場もお申し込みはお早めに! 「大阪でも是非!」のご要望にお応えして、開催が決定しました。昨夜から既にお申し込みが入り始めています。 5月28日(月)18:30~21:00・西天満にて https://www.insightnow.jp/communities/application/132 ※お申し込みページに進むと、最初にログイン登録が求められます。お手数ですが、ご容赦ください。 「マーケティングの本をいくら読んでも、結局は仕事現場で活かせない」。そんな悩みをよく耳にします。 4P?、3C?、SWOT? 理屈はわかるけれど、それをどう使えばいいのか? 今回のセミナーでは、経営者の視点で『使える』マーケティングをインタラクティブに学んでいただきます。 正確にいえば、学ぶのではなく実践して身につけていただくことが目標です。 セミナー修了後、あなたはきっと 『使える』マーケティングノウハウを持ち帰れるはずです。 【セミナーのキモ】 ■そんな時、あなたはどうする? 書籍は客足が落ちたレストランを、経営戦略(ポーター)とマーケティング(コトラー)の理論を実践的に活用して立て直すストーリーです。 セミナーでもその流れを踏襲。し...
「ペンギンが考える」 ペンギンのストーリーを45分ほどかけて読み進めるうちに、論理思考の基礎が身につく本です。 「論理思考って難しそうで・・・」という初心者はぜひお試しを。 「ロジシンなんて、もうしっかりできているもん!」という上級者は復習を。 カワイイイラストを眺め、主人公の成長する姿を読むだけでも癒やされて、その上、考える力が付くという1冊で2度オイシイ本になっています。 <Amazonの紹介文より> お客が来ない、職場の人間関係、自己の成長・・・なりたい自分になる近道がここにある! いま、教育に最も欠けている “考える力”(論理的思考)が身に付く本です。 南極を舞台に繰り広げられるペンギンたちの物語。そこはまさに人間社会の縮図です。さまざまな困難や壁を乗り越えるために必要な“考える力”(論理的思考)をペンギンの社会に例えて、わかりやすくご説明します。 さぁ、「ポチっ」とおねがいしま~す。(Amazonへの短縮URLです) → http://tinyurl.com/7lcbm5o ※今回はAmazonの在庫切れを防ぐため、マーケットプレイスに大量在庫を用意して販売しています。なので、「 出品者からお求めいただけます 」となっていますが、通常のAmazonからの購入と変わりません。(Amazonからのお届けとなり、送料もかかりません)。
今朝の日経消費欄記事。「気軽にカフェ気分”抽出”」。ネスレのエスプレッソマシン「ネスプレッソ」が展開している「ネスプレッソブティック」の話題。新たに大阪の高級衣料品街である御堂筋に出店し、賑わっているとのことだ。 このマシンは専用のコーヒーカセットを使うのが特徴で、マシン自体は家電量販店で販売している。希にコーヒーの試飲キャンペーンを行っていることもある。コーヒーカセットは主に会員登録を行って、ネスレ直販サイトで購入する。それ以外、店舗で買える場所としてはスーパーや量販店での扱いはなく、この「ネスプレッソブティック」となるが。しかし、ブティックは販売拠点というよりは、ショールームの機能が強い。ナゼなら、「体験」させることが重要だからだ。 消費者の態度変容モデルで「AMTUL」というものがある。Awareness(認知)→Memory(記憶)→Trial(試用)→Usage(日常使用)→Loyal(ロイヤル顧客化)だ。 A→Mはジョージ・クルーニーが出演するCMで認知・記憶している人も多いだろう。だが、直販モデルなので、商品との接触ポイントを作って「お試し」させることが極めて重要なのだ。それを担っているのが「ブティック」なのである。 さらに、ブティックは口コミの拠点としての機能を担っているであろうことが、「AISAS」の態度変容モデルで考えられる。Awareness(認知)→Memo...
ホンダのハイブリッド車、「インサイト」が販売終了となる。対トヨタ・プリウスという鳴り物入りの当初の登場を考えれば、あまりにあっけない最後といえるかもしれない。ホンダの意図はどこにあったのか。 <ホンダが次期インサイトの開発を中止、現行モデルで終了【自動車リサーチ】> http://car-research.jp/honda/insight-4.html <ホンダのハイブリッドカー、インサイトの次期モデルに向けての開発が中止になった。昨年2011年のマイナーチェンジでは、ライバルのプリウスの車格に近づけるべく、1.5Lハイブリッド搭載のエクスクルーシブを追加ラインアップした。しかしそれでも販売不振の状況を覆すことができずにいた。> 本来、リーダー企業、それも圧倒的なコストリーダー企業にチャレンジャーが後から同種の商品をぶつける、いわゆる「同質化戦略」を仕掛けることはあり得ない。ナゼなら、本来の同質化は、リーダーが優れた開発力で先行商品をキャッチアップし、圧倒的な販売力で市場を席巻する戦略だからだ。 トヨタはお家芸であるハイブリッドで「逆同質化」をかけられた。そのため、利益ギリギリの価格設定による値下げを行ったり、ホンダに対するネガティブプロモーションを展開したりと、一気呵成に反撃をした。まさに尻尾を踏まれた虎の様相だ。トヨタの事情としては、値下げした以上、とにかく数を売って規模...
人は老いる。それは絶対的な法則であり、遡逆的に若返ることはない。故に、本来永遠の命を持つはずのブランドにも不幸な出来事が訪れるのだ。即ち、顧客と共に歳を取り、老いたブランドとなって衰退していくという現象である。 4月25日付の日経MJ記事に「オンワード五大陸刷新」というタイトルがある。「40~50代ターゲットから5歳若返り。デザインをスタイリッシュへ」という狙いだという。 具体的にはイマドキのデザインとしてスリムタイトなシルエットにして、パンツは股上浅めになる。 サラッと書いたが、これは大胆な変化だといえるだろう。ナゼなら、体型的に付いてこられなくなる従来顧客を切り捨てることも辞さないという覚悟がにじんでいるからだ。スーツの価格は7~8万円と従来からの据え置き。決して衣料の低価格化の波に飲まれて値下げをし、さらに新たなターゲット層を取り込もうということではない。戦略の要諦は「ブランドの若返り」に集中しているのだ。 売れている主力ブランドといえども、定期的に若返りを図らねば「老いたブランド」になる。「顧客も歳を取る」というのは忘れがちな事実。その打開策を決断した事例。有名な事例ではバッグの「コーチ」なども同様である。 同・日経MJ4月27日付記事。「そごう西武がPB“ビバユー”を新展開」。との記事が掲載された。 ・・・と書けば、ある程度の年代の人は「あれ?」と思うはずだ。...
フィリップコトラーの考案したフレームワークの中で、「STP理論」ほど有名ではないが、実は有用なのか「製品特性分析」である。 製品の持つ価値3つの階層に分解して、その意味合いを明確化している。 ・中核=その製品を手に入れることで実現される中心的な便益(ベネフィット)。 ・実体=中核を実現する上で欠かすことのできない要素 ・付随機能=中核の実現には直接影響を及ぼさないが、存在することで魅力を増す要素。 このフレームワークをアタマに入れておくと、企業が新製品やサービスを発表したときに、その意図を推察することができるのだ。例えば、以下の3つの例はいずれも4月25日付の日経MJに掲載された記事である。 まず、1つめがブラジャー。 ブラジャーの「中核」は「バストを保護し、美しいカタチにすること」だろう。その意味においては、記事の良品計画の「ノンワイヤーブラジャー」も変わらない。しかし、それをどのように実現するかという「実体」を徹底して改造しているのだ。製品化コンセプトは「リラックスできる下着」であるという。その実現のため素材通常はポリエステル製が多い所を綿100%などにし、肌にあたる部分の縫い目を減らし、付け心地を向上しかぶれをなくすことに成功したという。結果は上々だ。記事には「売上高、計画比3倍」だとある。 もう1つがテープカッターだ。 セロハンテープのカッターの切り口を直線にするため、金属...
4月20日付日本経済新聞の消費欄記事「JR東京駅の店舗 ノジマ 携帯、素早く機種変更」とある。八重洲側の日本橋口近くにある店舗を昨日視察したが、白く明るい店舗はエキナカであるにもかかわらず40平米という数字以上に広く感じる。記事によれば、通常30分はかかる機種変が、最短5分だという。 ヒミツは、通信キャリアから通常各店に1台しか貸し出されない契約用端末を3台設置していることだという。どのような交渉の成果かは分からないが、その効果は高い。 ここの店舗・サービスが今後指示されるか否かを考えるには、消費者のメリットを通常の「4P」ではなく、ロバート・ラウタボーン提唱の「4C」で検証すると分かりやすい。 Customer Value(Productに置き換わる要素)=ここでは何と言っても「早さ」が価値である。この「時間」に対する価値が近年高まっている。「すすぎ1回の洗剤」や「お掃除ロボット」などによる家事時短もその一端だ。 Customer Cost(Priceに置き換わる要素)=この時短製品は通常製品より割高だったり、移動に関わるコストは特急料金が取られたりすることが多いが、場合、早さに対する代償を求められるわけではない。かなりお得だといえるだろう。 Convenience(Placeに置き換わる要素)=それは東京駅にエキナカという立地(Place)あってのことであるが、昼休みや仕...
売れている商品にはワケがある。そのヒミツを深掘りしてみよう。 4月18日付・日経MJのコラム「ヒットのヒミツ」は住友商事ドラッグが都内で130店舗展開する「トモズ」で販売しているプライベートブランド(PB)商品についてであった。商品はミスト状の化粧水、「モイスチャーミスト」。2011年9月に発売して以来、毎月1000本ペースで売れているという。 記事によれば、「爽やかなバラの香りが広がるミスト状化粧水。顔だけでなく体や髪などの保湿にも使える。価格1260円」とある。商品は20~30代の働く女性を中心に人気拡大中だという。こだわりは、香り。「嫌みのないバラの香り」を求めて試行錯誤を繰り返したと記事にある。また、商機は海外高級ブランドにはミスト状化粧水はあるものの、4000円程度の価格で市場に浸透しなかったという様子からだという。 さて、その他の記事のFact情報も含めて、フレームワークで整理をしてみよう。 ・ターゲット=20~30代の働く女性 ・ターゲットのニーズ=時間の節約に風呂上がりや寝癖直しなどに1本で済ませたい ・競合とターゲットのニーズギャップ=海外ブランドの高級品は市場に存在するが、価格が1本4000円程度とターゲットには手が出ない ・製品 →中核価値:髪や肌に艶を与える成分 →実体価値:素早く吸収される →付随機能:心が和む...
カジュアルウェア専門店のジーンズメイトが大きな戦略の転換を行おうとしている。かつてはカジュアル、ジーンズ店の代名詞であった同社であるが、近年はユニクロやファストファッション勢に圧され11年度まで4年連続で最終赤字を計上するという低迷した業績であった。戦略転換によって、12年度は黒字転換をめざすと4月13日付の日経MJにはあるが、果たして切り札になるのだろうか。 同記事は「セルフ主体を転換 商品説明、丁寧に」とあり、写真のキャプションには「女性店員も積極活用して売り場の活性化につなげる」と記されている。 戦略=目的+実現手段である。ジーンズメイトの「接客販売への転換」は何を目的とした手段なのだろうか。 記事によれば、「経費を削減するため、配布するチラシを減らしており、特売効果による来店客増加は当面見込めない」ということから考えられた策であるようだ。つまり、目的は「チラシ削減による集客不足の補完」であり、そのための「接客強化」なのである。 記事にあるもう一つのキーワードが「買い上げ率向上」だ。 売上=来店客数×買い上げ率×客単価である。チラシ削減によって来店客数が減少したなら、来店客が買わずに帰るということは何としても避けねばならない。 買い上げ率だけではなく、購入する際は1点でも多く。また、少しでも高額なモノを買ってもらうという客単価向上も欠かせない。そのための接客販売...
販売台数50万台突破だという(ホームページより)。コーヒーマシンとしては異例の売れ行きではないだろうか。その狙いを勝手分析してみよう。 ■日本市場におけるインスタントコーヒー市場と顧客ニーズの変化 かつては「オトナの飲み物」として、全国の家庭どこにでもあったネスカフェのボトルコーヒー。その変遷と今日に至る消費者ニーズとはどうなっているのだろうか。インスタントコーヒーも、従来と売れているモノも飲まれ方も様変わりしているのではないか。そこには、日本の人口動態(家族構成)の変化が反映されている。少人数・単身世帯の増加と共に個食化が進みボトルコーヒー自体の売上は減少している。 ■競合の変化 ボトルコーヒーに変わる商品の開発を各社が進めている。スターバックスなどが切り拓いた、多様なバリエーションでの外飲みコーヒーはすっかり定着した。家飲みコーヒーでも単純な「粉末とお湯とミルクを入れて混ぜる」というモノではなく、マシンを使うタイプ(自社内競合も含め)、スティックタイプなど多様な商品が展開されている。実は、業界では家飲み用の「コーヒー戦争」ともいわれている今日の環境なのである。その中で強力なのがAGFのスティックタイプである。流通チャネルでも多数のフェイスを確保し、流通業界筋の情報では売上ではネスレを軽く上回るという。それにつれ、普通のボトルコーヒーの値崩れは顕著であり、客寄せのための商品...
4月8日付日経MJ記事。「メガネフレーム5割軽く」。「素材にチタンより軽いベータチタンを使い、ネジの必要な接続部もなくすことで、重さを4~6グラム程度に抑制」とある。商品写真を見ると、蝶番のネジがない。オーストリアのメーカー、シルエット社の高級フレームにも似たデザインのメガネフレームは、レンズ込みで14800円というお値打ち価格。 ・・・と、ここまでの話、どこのメガネチェーン店の話かと思うが「ビックカメラ」の話なのだ。 え?と思うかもしれないが、ビックカメラにはメガネを扱っている店舗が19店舗ある。畑違いの商品を販売する狙いは記事にある。「(メガネの)洗浄や形状の調整といったアフターサービスを無料で実施するなど購入店の来店動機を増やすことで、レンズのくもり止めや花粉防止グラスといった関連商品や他の売り場の販売増を狙う」。 正直なところ、メガネ関連商品のアフターマーケティング(くもり止め等)やクロスセリング(花粉防止グラス等)などの収益はたかがしれている。狙いはズバリ後半に書いてある、「他の売り場の販売増」というところだ。とにかく来店頻度を増やしたいのである。 4月2日付の日経MJ記事では家電量販店「コジマ」の会長のインタビューコラムが掲載されていた。リフォームや太陽光家電の販売を住設関連の商品をパッケージ化し、LIXILグループと共同で販売を強化するという主旨であった。家...
4月3日付日本経済新聞・消費欄記事。高級ミシンのレンタル利用広がる。ミシンに限らず「まず、購入して使用する」というスタイルはもはや昔。まずは「お試し」。もしくは「ずっとお試し」。その根底にあるものは何だろうか。 消費者の価値観は確実に変化している。「モノの所有」より、「賢い使用」が主流になってきている。故に、レンタル市場が活況を呈しているのである。 「レンタル」といえば、以前は「レンタカー」などは、「クルマを所有することはできないが、必要なときに借りたい」という需要に応えていた。つまり、「所有の次善策」。もしくはレンタルの定番といえば「運動会」などの非日常的イベント用品。必需品ではないものをレンタルするのがアタリマエだった。しかし、昨今では「家具」「カーテン」などの生活必需品のレンタルが活況を呈している。 レンタル市場活況の背景として、「モノを持つリスク感覚」が大きくなってきたことも挙げられるだろう。も使わなくなったときに「捨てる」という行為が法的(家電リサイクル法など)にも面倒な手順が存在するようになり、意識の上でも「エコ感覚」の発達がハードルを高くしている。記事の「ミシン」はそれらの意味で、レンタルの王道であるといえるだろう。 レンタル市場は今後、さらに拡大するだろう。例えば、一部で運営されているが「ペットレンタル」などはさらに環境を呈するのではないか。「飼いたくても飼...
















